- 成分表示の名前
- シクロペンタシロキサン
- 入っている理由
- 使い心地を軽くするため。塗ったあとは蒸発する(シリコーン油)
- 安全性のめやす
- アメリカの専門家委員会は今の使い方と濃度なら安全と結論。ヨーロッパの規制は環境面の理由です
この記事でわかること
- 化粧品の中でしている役目と多い製品
- 専門家委員会が出した安全性の結論
- ヨーロッパで規制された本当の理由
ヘアオイルや日焼け止めの成分表でシクロペンタシロキサンを見つけて、ヨーロッパで規制されたと聞くと、使っていいのか心配になりますよね。
結論から言うと、シクロペンタシロキサンは使い心地を軽くするために入る、蒸発するシリコーン油です。ヨーロッパの規制は環境面の理由で、肌への評価とは別の話です。
シクロペンタシロキサンは、使い心地を軽くする蒸発する油
シクロペンタシロキサンの役目は、使い心地を軽くすることです。塗ったあと、少しずつ蒸発していく性質があるからです。
ケイ素と酸素が輪の形につながった、合成のシリコーン油で、肌や髪をなめらかにしたり、ほかの成分を溶かしたりする目的でも使われます。
塗ったあとに蒸発していくので、べたつかず軽い使い心地になります。
塗る
よくなる
蒸発する
仕上がり
塗るときはすべりをよくして、そのあとは蒸発して軽く仕上げる成分です。
多いのは、ヘアオイルなどの髪の製品
シクロペンタシロキサンが多く使われるのは、ヘアオイルやスタイリング剤などの髪の製品です。日焼け止めやスキンケアにも入っています。成分表は多い順なので、上のほうにあれば多めに入っています。
日本では、ファンヒーターの運転を妨げることがあるため、一部の髪の製品に注意表示がつきます。ファンヒーターの近くでは、表示に従って使いましょう。
肌への安全性は評価ずみ。ヨーロッパの規制は環境の理由
アメリカの専門家委員会は、今の使い方と濃度なら化粧品に使って安全と結論づけています。皮膚からの吸収はごくわずかで、刺激やかぶれも起こしにくいという結果です。ヨーロッパの委員会も安全としましたが、髪と日焼け止めのスプレーは除いています。
ヨーロッパでは、洗い流す化粧品に0.1%以上入れることが2020年から禁止され、2027年6月からは洗い流さない化粧品にも広がります。理由は肌への害ではなく、自然の中で残りやすく、生き物にたまりやすいという環境面の心配です。
肌のために避ける成分ではなく、規制は環境のためと分けて考えれば大丈夫です。
まとめ
- シクロペンタシロキサンは、蒸発する合成のシリコーン油
- 髪の製品に多く、使い心地を軽くするために入る
- ヨーロッパの規制は環境面の理由で、肌への評価とは別
スプレーの製品は、書かれた使い方を守りましょう。
よくある質問
シクロペンタシロキサンは、何のために入っている成分ですか?
使い心地を軽くするための、蒸発するシリコーン油です。肌や髪をなめらかにしたり、ほかの成分を溶かしたりする目的でも使われます。
ヨーロッパで規制されたのは、肌に悪いからですか?
いいえ、規制の理由は環境面の心配です。自然の中で分解されにくく、生き物にたまりやすい性質が問題とされました。肌への影響については、ヨーロッパの委員会もスプレーを除いて安全と評価しています。
シクロペンタシロキサン入りのスプレーは使っても大丈夫ですか?
書かれている使い方を守って使いましょう。ヨーロッパの委員会は、髪と日焼け止めのスプレーについては、吸い込む量が多くなりうるとして安全の判断から除いています。
この記事で参照した情報
- 米国CIR「Safety Assessment of Cyclomethicone, Cyclotetrasiloxane, Cyclopentasiloxane, Cyclohexasiloxane, and Cycloheptasiloxane」International Journal of Toxicology 2011;30(6 Suppl):149S-227S
- 欧州委員会 消費者安全科学委員会(SCCS)「Opinion on decamethylcyclopentasiloxane (cyclopentasiloxane, D5) in cosmetic products」SCCS/1549/15(2015年3月25日採択、2016年7月29日最終版)
- 欧州委員会規則(EU)2018/35(REACH 附属書XVII改正:洗い流す化粧品のD4・D5)
- 欧州委員会規則(EU)2024/1328(REACH 附属書XVII改正:D4・D5・D6)
- COSMILE Europe「CYCLOPENTASILOXANE」(Cosmetics Europe 成分データベース)
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「ウォータープルーフ」
- 日本化粧品工業会 自主基準「揮発性シリコーン」