この記事でわかること
- 2つの成分が働く場所の違い
- 塗るものと飲む薬の区分の違い
- 成分表で見る場所と選び方のめやす
トラネキサム酸もアルブチンも、しみ対策の成分としてよく見かけるので、どちらを選べばいいのか迷いますよね。
結論から言うと、塗るものならどちらが上とは言えず、違うのは働く場所です。肝斑の飲み薬があるのは、トラネキサム酸のほうです。
塗るなら上下はなく、どちらも「しみ・そばかすを防ぐ」
塗るものでは、2つに上下はありません。どちらも医薬部外品の有効成分になりうる成分で、認められる効能はどちらも「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」だからです。国が認める言葉が同じなので、どちらが強いとは言えません。
肝斑は話が別です。肝斑の効能をもつ市販薬は、トラネキサム酸の飲み薬で、区分は第1類医薬品です。塗るものとは区分が違います。くわしくは肝斑の記事へ。
違うのは、メラニンができるまでのどこで働くか
2つの違いは、メラニンができるまでの流れの、どの段階で働くかです。
しみは、紫外線を浴びて作られたメラニンが、肌の細胞にたまってできます。紫外線を浴びると、メラニンを作る細胞に「つくれ」という合図が届き、酵素が働いてメラニンができます。
トラネキサム酸は枠で囲んだ「合図」の段階を、アルブチンは「酵素」の段階を抑えるとされます。
浴びる
届く
働く
できる
入り口は違っても、どちらもメラニンができるのを防ぐ方向に働く成分です。
選ぶときは「有効成分」の欄を見る
選ぶときは、「薬用」「医薬部外品」の表示と、「有効成分」の欄を見ます。そこに名前があれば、「しみ・そばかすを防ぐ」効能をうたえるからです。全成分の欄にあるだけなら、効能はうたえません。α-アルブチンは化粧品の原料で、有効成分の「アルブチン」とは別です。
あとは肌に合うほうを選びます。かゆみや赤みが出たら使うのをやめましょう。肝斑かどうかの見分けや飲み薬は、皮膚科や薬剤師に相談します。
まとめ
- 塗るものは、医薬部外品ならどちらも「しみ・そばかすを防ぐ」
- 違いは働く場所。トラネキサム酸は合図、アルブチンは酵素
- 肝斑の飲み薬は、トラネキサム酸の第1類医薬品
まずは「有効成分」の欄で、名前を探してみましょう。
よくある質問
トラネキサム酸とアルブチン、強いのはどっちですか?
どちらが強いとは言えません。医薬部外品なら、認められる効能はどちらも「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」です。
肝斑が気になるときは、どちらを選べばいいですか?
塗るものには、どちらにも肝斑の効能はありません。肝斑の効能をもつ市販薬はトラネキサム酸の飲み薬で、第1類医薬品です。まず皮膚科で肝斑かどうかを見てもらうと安心です。
成分表のどこを見ればわかりますか?
「有効成分」の欄を見ます。「薬用」「医薬部外品」の表示があり、そこに名前があれば、しみ・そばかすを防ぐ効能をうたえます。全成分の欄にあるだけなら、効能はうたえません。
この記事で参照した情報
- 厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年 薬食発0721第1号)
- 一般社団法人 日本血栓止血学会 用語集「トラネキサム酸・イプシロンアミノカプロン酸」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「アルブチン」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「美白剤」
- Maeda K, Fukuda M. Arbutin: mechanism of its depigmenting action in human melanocyte culture. J Pharmacol Exp Ther 1996;276(2):765-769
- PMDA「トラネキサム酸(一般用)の「使用上の注意」の改訂について」(平成25年4月23日)
- 第一三共ヘルスケア 製品ページ(トラネキサム酸を主成分とする第1類医薬品、効能「しみ(肝斑に限る)」)
- 日本皮膚科学会・日本形成外科学会・日本美容皮膚科学会ほか「美容医療診療指針」(令和元年度厚生労働科学特別研究事業)