- 成分表示の名前
- トリエチルヘキサノイン
- 入っている理由
- 肌の上に油の膜をつくり、製品に油分を足すため(エステル油)
- 安全性のめやす
- アメリカの専門家委員会は、今の使い方と濃度なら化粧品として安全と結論づけています
この記事でわかること
- トリエチルヘキサノインがしていること
- どんな製品に多く、成分表のどこに出るか
- 専門家委員会が出した安全性の結論
クレンジングや乳液の成分表で見かける、トリエチルヘキサノインという長い名前。何の成分なのか、肌に悪くないのか気になりますよね。
結論から言うと、トリエチルヘキサノインは、化粧品に油分を足すための合成の油です。今の使い方と濃度なら、化粧品として安全とされています。
トリエチルヘキサノインは、肌の上に油の膜をつくる合成の油
トリエチルヘキサノインの役目は、肌の上に油の膜をつくり、うるおいを逃がしにくくすることです。
角層の水分は、表面から少しずつ逃げていきます。ふだんは皮脂膜が表面をおおって、これを防いでいます。トリエチルヘキサノインは、その上に油の膜を足す成分です。
トリエチルヘキサノインは、角層の上に油の膜をつくります。
グリセリンと、2-エチルヘキサン酸という脂肪酸を結びつけてつくるエステル油で、由来は合成です。エステル油は、化粧品で油脂の代わりに使われる油です。メイクの色材などを溶かして、なじませる役目もあります。くわしくはエモリエントの記事で解説しています。
顔に塗ったままの製品に多く、クレンジングオイルでは前のほうに出る
トリエチルヘキサノインは、顔に塗ったままにする製品に多く使われています。アメリカの届け出では、使われた製品の多くがこのタイプでした。口紅や香水、おしろいにも使われ、洗い流す製品にも報告があります。
成分表は、多く入っている順に書く決まりです。油が中心のクレンジングオイルでは、前のほうに出ることがあります。油の種類は化粧品の油の記事で解説しています。
今の使い方と濃度なら、化粧品として安全とされている
アメリカの専門家委員会は、今の使い方と濃度なら、化粧品として安全と結論づけています。原液でも、動物の皮膚や目に刺激は出なかったとされ、人の試験でも、皮膚への刺激は見られなかったとされています。
日本の化粧品基準でも、配合が禁止・制限される成分には入っていません。それでも肌に合わないと感じたら、使うのをやめましょう。
まとめ
- トリエチルヘキサノインは、合成のエステル油
- 油の膜でうるおいを逃がしにくくし、メイクもなじませる
- 専門家委員会は、今の使い方と濃度なら安全と結論
製品に油分を足して、うるおいを逃がしにくくする裏方の成分です。
よくある質問
トリエチルヘキサノインは、何のために入っている成分ですか?
化粧品に油分を足すための合成のエステル油です。肌の上に油の膜をつくってうるおいを逃がしにくくしたり、メイクの色材などをなじませたりする目的で入っています。
トリエチルヘキサノインは肌に悪いですか?
アメリカの専門家委員会は、今の使い方と濃度なら安全と結論づけています。原液でも動物の皮膚に刺激は出ず、人の試験でも皮膚への刺激は見られなかったとされます。肌に合わないと感じたら、使うのをやめましょう。
トリエチルヘキサノインは天然の油ですか?
いいえ、合成の油です。グリセリンと2-エチルヘキサン酸という脂肪酸を結びつけてつくる、エステル油のなかまです。
この記事で参照した情報
- 米国CIR(Cosmetic Ingredient Review)「Amended Safety Assessment of Triglycerides as Used in Cosmetics」最終改訂報告(2018年2月)
- 米国CIR「Amended Safety Assessment of Triglycerides as Used in Cosmetics」International Journal of Toxicology 2022
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「エステル」
- 欧州委員会 CosIng「TRIETHYLHEXANOIN」(参照番号80354)
- COSMILE Europe「TRIETHYLHEXANOIN」(Cosmetics Europe 成分データベース)
- 厚生労働省「化粧品基準」(平成12年厚生省告示第331号)