- 成分表示の名前
- アルブチン(α体は「α-アルブチン」)
- 入っている理由
- メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐため
- 安全性のめやす
- かぶれはまれですが報告があり、ヨーロッパでは顔用クリームでα体2%・β体7%までの上限があります
この記事でわかること
- しみができるしくみと、アルブチンが働くところ
- β体とα体の立場の違い
- 国が認めた効能の範囲
シミ対策の化粧品で見かけるアルブチン。「α-アルブチン」という名前もあって、何が違うのか迷いますよね。
結論から言うと、アルブチンは、しみのもとのメラニンができるのを抑えて、しみ・そばかすを防ぐ成分です。医薬部外品の有効成分として知られるのは、β体の「アルブチン」です。
アルブチンには2種類あり、有効成分として知られるのはβ体
医薬部外品の有効成分として知られるのは、β体の「アルブチン」です。「α-アルブチン」は、化粧品の原料として売られている成分です。
アルブチンは、コケモモやナシなどの葉にある成分で、ハイドロキノンにぶどう糖がついた形をしています。2種類は、このつなぎ方の向きが違います。
シミに向くのは、メラニンができるところを抑えるから
アルブチンがシミに向くのは、しみのもとのメラニンができるところで働くからです。まず、しみがどうできるかを見てみましょう。
紫外線を浴びると、肌の中でメラニンという色の粒が作られます。メラニンはまわりの細胞に渡され、たまるとしみになります。
アルブチンは、枠で囲んだ「メラニンができる」ところに働きます。
浴びる
できる
渡される
しみになる
メラニンは、材料が酵素の鍵穴に入ることでつくられます。アルブチンはこの鍵穴を材料と取り合い、反応を進みにくくします。この働きで、医薬部外品の有効成分として「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」効能が認められています。
塗ると、日焼けのあとの色づきが抑えられた
実際に、アルブチンの液を塗ると、紫外線による日焼けのあとの色づきが抑えられたという結果があります。
ただし効能は「防ぐ」で、できてしまったシミを消すものではありません。紫外線を浴びる前から使って、メラニンができるのを抑える成分です。くわしくはアルブチンの記事で解説しています。
まとめ
- アルブチンは、ハイドロキノンにぶどう糖がついた成分です
- メラニンをつくる酵素の鍵穴を取り合い、反応を進みにくくします
- 有効成分はβ体。効能は「しみ・そばかすを防ぐ」で、消すものではありません
選ぶときは、「医薬部外品」の表示があるかを見ましょう。
よくある質問
アルブチンでシミは消えますか?
できたシミを消す効能はありません。医薬部外品の有効成分として国が認めているのは、「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」という予防の効能です。
アルブチンとα-アルブチンは何が違いますか?
ハイドロキノンとぶどう糖をつなぐ向きが違います。医薬部外品の有効成分として知られる「アルブチン」はβ体で、α-アルブチンは化粧品の原料として売られている成分です。
アルブチンでかぶれることはありますか?
まれですが報告はあります。かゆみや赤みが出たら使うのをやめ、皮膚科でパッチテストを受けると、原因の成分を調べられます。
この記事で参照した情報
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「アルブチン」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「美白剤」
- 江崎グリコ「α-アルブチン」製品情報
- Maeda K, Fukuda M. Arbutin: mechanism of its depigmenting action in human melanocyte culture. J Pharmacol Exp Ther 1996;276(2):765-769
- Choi S, et al. Aloesin inhibits hyperpigmentation induced by UV radiation. Clin Exp Dermatol 2002;27(6):513-515
- 山下紘子ほか「アルブチンによる接触皮膚炎」皮膚病診療 2015;37(1):39-42