この記事でわかること
- セラミドが角層でしていること
- ヒト型・疑似・植物由来・動物由来の表示名
- 成分表でセラミドを見つけるコツ
「セラミド配合」と書かれた化粧品はたくさんあって、どれも同じなのか、何を見て選べばいいのか迷いますよね。
結論から言うと、「セラミド配合」の中身は製品ごとに違い、その違いは成分表の名前でわかります。まずは、セラミドが肌でしていることから見ていきましょう。
セラミドは、角層のすき間を埋めて水分を逃がさない
セラミドは、角層の細胞のすき間を埋めて、水分を逃がしにくくする脂です。
肌のいちばん外側の角層では、細胞のすき間を細胞間脂質という脂が埋めています。その約50%をしめるのがセラミドです。この脂が減ると、すき間から水分が逃げて、肌が乾きやすくなります。
セラミドは、角層の細胞のすき間を埋める脂を補い、水分を逃がしにくくします。
化粧品のセラミドは、この脂を補って、乾燥を防ぐ保湿の成分です。
ヒト型は「セラミドNP」のように記号つきの名前
ヒト型セラミドは、成分表で「セラミドNP」「セラミドAP」「セラミドEOP」のように、後ろに記号がつきます。人の肌のセラミドと同じ形をめざして、つくられたものです。
記号は、セラミドをつくる2つの部品の組み合わせです。くわしくはセラミドの種類の記事で解説しています。「ヒト型」は業界の呼び名で、公的に決められた言葉ではありません。
疑似・植物・動物由来は「セラミド」の文字がないこともある
疑似・植物由来・動物由来のセラミドは、名前に「セラミド」が入らないことがあります。成分表には、成分ごとに決まった表示名称で書かれるからです。
疑似セラミドは、似た働きをめざして設計した別の成分で、「セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド」などと書かれます。植物由来は「コメヌカスフィンゴ糖脂質」「グルコシルセラミド」など、動物由来は「ウマスフィンゴ脂質」などの名前です。
名前で見つけて、種類だけで優劣は決めない
どれがいちばんいいのか、知りたくなりますよね。まず成分表でここまでの名前を見つけ、種類だけで優劣は決めないのがコツです。働き方は、処方全体や配合量でも変わるからです。
成分表は多い順に並びますが、1%以下は順不同です。位置だけでは、量はわかりません。並び方は成分表の読み方でまとめています。区分は化粧品で、言えるのは「うるおいを与える」「乾燥を防ぐ」までです。
名前で入っているかを確かめる道具として、成分表を使いましょう。
まとめ
- セラミドは、角層のすき間を埋める細胞間脂質の約50%をしめる
- ヒト型は「セラミドNP」など記号つきの名前
- 疑似・植物・動物由来は、別の名前で書かれることがある
- 成分表の位置だけでは、量はわからない
- 種類だけで優劣はなく、言えるのは「うるおいを与える」まで
乾燥が気になるときは、成分表の名前で中身を確かめてみてください。
よくある質問
成分表に「セラミドNP」とあれば、ヒト型セラミドですか?
ヒト型と呼ばれることが多い名前です。「ヒト型」は業界の呼び名で、人の肌のセラミドと同じ形をめざしてつくったものを指します。
名前に「セラミド」がなくても、セラミドの仲間のことはありますか?
あります。疑似セラミドや植物・動物由来のものは、「セチルPGヒドロキシエチルパルミタミド」「ウマスフィンゴ脂質」などの名前で書かれます。
どの種類のセラミドがいちばんよいですか?
種類だけで優劣は決まりません。処方全体の設計や配合量によっても変わり、化粧品として言えるのは「うるおいを与える」「乾燥を防ぐ」までです。
この記事で参照した情報
- 国立健康・栄養研究所「セラミド(N-アシルスフィンゴシン)」素材情報
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「セラミド」
- Cosmetic Ingredient Review (CIR) Safety Assessment of Ceramides as Used in Cosmetics (2015)
- Burnett CL, et al. Safety Assessment of Ceramides as Used in Cosmetics. Int J Toxicol 2020
- Tessema EN, et al. Potential Applications of Phyto-Derived Ceramides in Improving Epidermal Barrier Function. Skin Pharmacol Physiol 2017;30(3):115-138
- 厚生省「化粧品の全成分表示の表示方法等について」(平成13年3月6日 医薬監麻発第220号・医薬審発第163号)
- 厚生労働省「いわゆる薬用化粧品中の有効成分リストについて」
- 厚生労働省医薬食品局長通知「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日 薬食発0721第1号)