- 成分表示の名前
- エチルヘキシルグリセリン
- 入っている理由
- 防腐剤の働きを助けるため。保湿やにおい対策にも
- 安全性のめやす
- アメリカの専門家委員会は今の使い方と濃度なら安全と結論づけていますが、まれにかぶれの報告があります
この記事でわかること
- 防腐剤の働きを助けるしくみ
- 成分表のどこに出てくるか
- 評価機関の結論と、かぶれのめやす
成分表の後ろのほうで見かけるエチルヘキシルグリセリン。防腐剤なのか、肌につけても大丈夫なのか、気になりますよね。
結論から言うと、防腐剤の働きを助けるために入っている成分で、今の使い方なら安全とされています。うるおいを保つ、体のにおいを抑える、という目的でも使われます。
防腐剤と組み合わせて、菌を増えにくくする
エチルヘキシルグリセリンは、防腐剤と組み合わせて、製品の中で菌を増えにくくします。ひとりでは菌を抑える力は弱めですが、菌の膜をゆるめて、防腐剤が働きやすくするからです。
水を含む化粧品は、使ううちに菌が入ると増えやすくなります。エチルヘキシルグリセリンは、保湿成分のグリセリンに油になじむ鎖をつけた合成の成分で、フェノキシエタノールと組み合わせると、菌を抑える働きが強まるという結果があります。
エチルヘキシルグリセリンは枠で囲んだところで働き、防腐剤を助けます。
菌が入る
ゆるめる
働きやすい
増えにくい
日本の決まりでは防腐剤の一覧に入っていないので、「防腐剤フリー」の製品に入っていることもあります。
水を含む製品の、成分表の後ろのほうに出てくる
化粧水、乳液、クリーム、日焼け止め、デオドラント、シャンプーなど、水を含む製品に幅広く入っています。
入れる量は少なく、多くは数%以下です。成分表では後ろのほう、フェノキシエタノールのすぐ近くに出ることがよくあります。成分表の読み方も参考にしてください。
今の使い方なら安全とされ、かぶれはまれ
アメリカの専門家委員会は、今の使い方と濃度なら安全と結論づけています。皮膚からの吸収も少ないとされています。
かぶれはまれで、かぶれを調べる検査を受けた人の0.25%が陽性でした。ただ、原因は保湿クリームが多く、「低刺激」をうたう製品でも報告があります。合わないと感じたら使うのをやめて相談しましょう。
まとめ
- 防腐剤の働きを助ける成分。保湿やにおい対策にも使われる
- 日本の防腐剤の一覧には入っていない。「防腐剤フリー」でも入ることがある
- 評価機関は今の使い方なら安全と結論。かぶれはまれだがゼロではない
成分表の後ろのほうで見かけたら、防腐剤の助っ人だと思って大丈夫です。
よくある質問
エチルヘキシルグリセリンは防腐剤ですか?
日本の決まりでは、防腐剤の一覧には入っていません。ひとりでは菌を抑える力が弱く、フェノキシエタノールなどの防腐剤と組み合わせて、その働きを助ける目的で使われます。
「防腐剤フリー」の化粧品に入っているのはなぜですか?
防腐剤の一覧に入っていない成分だからです。防腐剤を減らしても菌が増えにくいように、助っ人として入れていることがあります。
エチルヘキシルグリセリンでかぶれることはありますか?
まれにあります。かぶれを調べる検査を受けた人の0.25%が陽性で、原因は保湿クリームが多かったという結果があります。赤みやかゆみが出たら使うのをやめ、皮膚科に相談してください。
この記事で参照した情報
- 米国CIR(Cosmetic Ingredient Review) Johnson W Jr, et al. Safety Assessment of Alkyl Glyceryl Ethers as Used in Cosmetics. Int J Toxicol 2013;32(5 Suppl):5S-21S
- 厚生労働省「化粧品基準」(平成12年厚生省告示第331号)別表第3 防腐剤
- Cosmetics Europe「COSMILE Europe」成分データベース Ethylhexylglycerin
- Langsrud S, et al. Ethylhexylglycerin Impairs Membrane Integrity and Enhances the Lethal Effect of Phenoxyethanol. PLoS ONE 2016;11(10):e0165228
- Warshaw EM, et al. Patch Testing to Ethylhexylglycerin: The North American Contact Dermatitis Group Experience, 2013-2018. Dermatitis 2022;33(1):36-41
- Aerts O, Verhulst L, Goossens A. Ethylhexylglycerin: a low-risk, but highly relevant, sensitizer in 'hypo-allergenic' cosmetics. Contact Dermatitis 2016;74(5):281-288