この記事でわかること
- RFが肌を温めるしくみと、家庭用の温度
- 家庭用と医療機関の機器の違い
- やけどを防ぐ使い方と、使えない人
RF美顔器は値段も高めなので、本当に効果があるのか、エステや美容クリニックのRFと何が違うのか、迷いますよね。
結論から言うと、RF美顔器は高周波の電流で肌を温める道具で、家庭用は医療機関の機器よりずっと低い温度に抑えてあります。言えるのは化粧品と同じ範囲までなので、肌を温める手入れのひとつとして使い、やけどを防ぐ使い方を守ることが大切です。まずは、しくみから見ていきましょう。
RF美顔器は、電流を熱に変えて肌を温める道具
RFとはラジオ波とも呼ばれる高周波の電流のことで、肌に流すと、組織がもつ電気の抵抗によって熱に変わります。電気が流れにくいところを通るときに熱が出るしくみで、この熱で肌が温まります。
2つの電極のあいだを流れた電流が肌の電気抵抗で熱に変わり、通ったところが温まります。
ヘッドに2つの電極があるタイプでは、電極と電極のあいだだけに電流が流れ、届く深さは電極の間隔のおよそ半分とされています。レーザーのように色素をねらうのではなく、電流が通ったところが温まるのがRFの特徴です。
RF美顔器の役目は、電流の熱で肌を温めることと覚えておきましょう。
家庭用は、医療機関のRFよりずっと低い温度に抑えてある
同じRFなら、エステやクリニックと同じことが家でできると思いますよね。でも、家庭用と医療機関のRFのいちばんの違いは温度で、家庭用はずっと低く抑えてあります。医療機関では線維を縮めるために高い温度まで温めますが、家庭用はやけどを防ぐことを優先しているからです。
医療の総説では、真皮の線維を縮めるには皮下を65〜68℃、皮膚の表面を38〜42℃にする必要があるとされ、温めすぎると線維がこわれ、皮膚の全層に傷がつくおそれがあるとも書かれています。一方、家庭用の研究で使われた機器は、肌の表面の温度を37〜42℃に保つように出力を自動で下げるしくみでした。
区分も違います。市販のRF美顔器の大半は承認も認証も受けていない雑貨で、言えるのは美顔器全般と同じく化粧品と同じ範囲までです。医療機関で使う機器は医療機器で、たとえば超音波で真皮を温める機器は「中等度又は重度の顔面及び頚部のしわの改善」を目的として国に承認されています。高密度の超音波で皮下に熱を加えるHIFUは、2024年6月の厚生労働省の通知で、機器が医療用かどうかを問わず、医師が行うのでなければ危害を生ずるおそれのある行為とされ、医師免許のない人が業として行えば医師法違反になります。
医療機関の機器にも注意があります。厚生労働省は2017年2月、しわとりなどの目的で輸入されていた国内未承認の高周波の機器について、使用回数の制限を無効にした改造部品が使われ、やけどなどの健康被害が報告されたとして、使用の中止を求めました。施術を受けるときは、承認された機器かどうかやリスクの説明を確かめましょう。
家庭用は、医療の機器を小さくしたものではなく、温度を抑えた別の道具と考えておくと迷いません。
効果は、化粧品の延長として期待するのがちょうどいい
RF美顔器の効果は、化粧品の延長として期待するのがちょうどいいと考えておきましょう。家庭用は雑貨で、法律の上で言えるのが化粧品と同じ範囲までだからです。
研究では、家庭用のRF機器とジェルを顔の片側に使うと、化粧品だけを使った側より、目じりのしわの計測値や肌のなめらかさがよかったという結果があります。RFと赤い光、微弱電流を組み合わせた家庭用の機器では、肌のきめがよくなったという結果もあります。顔用の家庭用美容機器で報告された副作用は、一時的な赤みと腫れでした。
RF美顔器は、肌を温める手入れのひとつとして、ほかのスキンケアと同じくらいの気持ちで使うのがおすすめです。
デメリットは、やけど・赤み、ジェルが要ること、使う時間の上限
RF美顔器のデメリットは、やけどや赤みのおそれ、ジェルが要ること、使う時間に上限があることの3つです。どれも、熱を使う道具であることから来ています。
RF美顔器の3つのデメリットは、どれも熱を使う道具であることから来ています。
やけど・赤み
同じ場所に
当て続けない
ジェルが要る
何も塗らずに
当てない
時間の上限
1日1回
数分まで
やけどを防ぐ注意として、取扱説明書では、同じ場所に当て続けないこと、ヘッドを金属に当てないこと、ピアスなどのアクセサリーを外すことが挙げられています。東京都は2025年、EMS美顔器であざややけどになり回復まで1か月以上かかった例があるとして、異常を感じたらすぐ使用をやめて医師の診察を受けるよう注意しています。
ジェルが要るのは、肌とヘッドのあいだに空気があると電流が伝わりにくいからです。肌に何も塗らずに当てないよう説明書に書かれていて、油分の多い化粧品は伝わりにくいこともあります。使う時間には、1日1回で数分まで、連日は使わず週3回までといった決まりが製品ごとにあります。
買う前に、ジェル代と使える時間まで含めて考えておくと、あとで困りません。
ジェルを塗り、低いレベルから止めずに動かして使う
RF美顔器は、ジェルを塗って、いちばん低いレベルから、ヘッドを同じ場所に止めずに動かしながら使います。熱が一か所にたまらないようにすることが、やけどを防ぐいちばんの近道だからです。
RF美顔器を、やけどを防ぎながら使うための4つの手順です。
塗る
から
動かす
守る
洗顔のあとの清潔な肌にジェルか化粧品を塗り、初めて使う前に腕の内側で試して、48時間後の肌を確かめるよう求める製品もあります。使用中に歯に違和感が出たらレベルを下げ、使用後は専用のジェルを洗い流します。
赤みや痛み、かゆみが出たら、使うのをやめて医師に相談しましょう。
使えない人と当てない部位は、取扱説明書で確かめる
ペースメーカーなど体内に植え込んだ医療機器を使っている人、心臓の病気がある人、妊娠中や産後まもない人は、RF美顔器を使えない人として説明書に挙げられています。電気と熱が、体に思わぬ負担になるおそれがあるからです。
ほかに、皮膚の病気やアトピー性皮膚炎、皮膚のアレルギーや金属アレルギーがある人、温度の感覚がにぶい人、出血しやすい病気の人、子ども、飲酒しているときなどが複数の製品で共通しています。約2週間以内にダウンタイムのある施術を受けた人や敏感肌の人は、医師に相談してから使うことになっています。
当てない部位は、まぶたや眼球の近く、唇、耳、のどや首、傷や湿しん、日焼けのある部位、当日に脱毛した部位、手術をした部位や刺青の部位、そして金属やプラスチック、シリコンを埋め込んである部位です。顔用の機器は顔だけに使い、たるみが気になるからといって首に当ててはいけません。
自分が使ってよいか迷うときは、使う前に医師に相談してから始めましょう。
まとめ
- RF美顔器は、高周波の電流が組織の抵抗で熱に変わり、肌を温める道具です
- 医療機関の機器は皮下を65〜68℃まで温めますが、家庭用は表面を37〜42℃に抑えた雑貨で、言えるのは化粧品と同じ範囲までです
- 研究では目じりのしわの計測値やなめらかさがよくなった結果もあり、化粧品の延長として期待するのがちょうどいい道具です
- デメリットは、やけど・赤みのおそれ、ジェルが要ること、1日1回数分で連日使えないなどの時間の上限です
- ペースメーカーのある人、心臓の病気、妊娠中・産後、皮膚の病気などは使えず、首や金属を埋め込んだ部位には当てません
RF美顔器は、肌を温めるところまでが役目の道具です。ジェルを塗って低いレベルから動かしながら使い、時間を守る。このやけどを防ぐ使い方を知ったうえで、無理のない期待でつきあってみてください。
よくある質問
RF美顔器に効果はありますか?
家庭用のRF機器の研究では、目じりのしわの計測値や肌のなめらかさがよくなったという結果があります。ただ、家庭用は雑貨で、言えるのは化粧品と同じ範囲までなので、化粧品の延長として期待するのがちょうどいいでしょう。
ラジオ波美顔器とRF美顔器は同じものですか?
同じものです。RFは高周波の電流のことで、ラジオ波とも呼ばれます。肌に流すと組織の電気抵抗で熱に変わり、肌を温めるのがしくみです。
RF美顔器のデメリットは何ですか?
やけどと赤みのおそれ、ジェルが要ること、使う時間の上限です。同じ場所に当て続けたり金属に当てたりするとやけどのおそれがあり、肌に何も塗らずには使えません。1日1回数分まで、連日は使わないといった上限も製品ごとにあります。
家庭用のRF美顔器と医療機関のRFは何が違いますか?
いちばんの違いは温度です。医療の総説では皮下を65〜68℃まで温めて線維を縮めるのに対し、家庭用の研究で使われた機器は肌の表面を37〜42℃に保つよう出力を抑えます。家庭用は医療機器ではない雑貨で、言えるのは化粧品と同じ範囲までです。
RF美顔器を使ってはいけない人は?
ペースメーカーのある人、心臓の病気、妊娠中・産後の人などです。皮膚の病気やアトピー性皮膚炎、金属アレルギー、温度の感覚がにぶい人も取扱説明書で使えない人とされ、金属を埋め込んだ部位や首には当てません。
この記事で参照した情報
- 厚生労働省医政局医事課長通知「医師免許を有しない者が行った高密度焦点式超音波を用いた施術について」(令和6年6月7日 医政医発0607第1号、千葉県掲載)
- 厚生労働省 報道発表・安全性情報「国内未承認の高周波機器の改造チップによる健康被害について」(2017年2月16日 薬生監麻発0216第5号・第6号)
- PMDA 医療機器添付文書「皮膚引締め用超音波照射器」(承認番号30700BZX00082000)
- 東京都保健医療局 健康安全部薬務課「雑貨等の広告について(薬事該当性)」
- 東京都消費生活総合センター「家庭用EMS美顔器の使用には注意が必要です」(令和7年4月23日)
- Dayan E, Burns AJ, Rohrich RJ, Theodorou S. The Use of Radiofrequency in Aesthetic Surgery. Plast Reconstr Surg Glob Open 2020;8(8):e2861
- Shu X, Wan R, Huo W, et al. Effectiveness of a Radiofrequency Device for Rejuvenation of Aged Skin at Home: A Randomized Split-Face Clinical Trial. Dermatol Ther (Heidelb) 2022;12:871-883
- Wanitphakdeedecha R, et al. Efficacy and Safety of a Home-Use Combination of Radiofrequency, Light-Emitting Diode, and Microcurrent Device for Skin Rejuvenation: A Split-Face Study. Thai J Dermatol 2022;38(4):121-131
- Bu P, et al. Development of Home Beauty Devices for Facial Rejuvenation: Establishment of Efficacy Evaluation System. Clin Cosmet Investig Dermatol 2024;17:561-572
- 家庭用RF美顔器の取扱説明書(EH-SR75)
- 家庭用高周波美容機器の取扱説明書(リファ ダーマヒート)