肌の悩みやさしい解説

くすみをやさしく解説!定義に書かれた6つの原因とは?

あるコスメオタク・2026.09.22・更新 2026.10.21・肌の悩み

鏡を見ると、なんだか顔が暗い、疲れて見える。でも何が原因なのかわからなくて、どう手入れすればいいのか迷いますよね。

結論から言うと、くすみの原因はひとつではなく、血のめぐり・メラニン・肌の凹凸の影・角層の厚み・つや・年齢による黄みの6つが重なって起きます。自分のくすみがどれに近いかがわかると、手入れも選びやすくなります。まずは、くすみがどんな状態なのかから見ていきましょう。

くすみは、シミと違って境目のない暗さ

くすみは、シミのような輪郭のあるものではなく、ぼんやり広がる暗さです。くすみは現象がとても複雑で、化粧品業界の中でも長く共通の理解がなかったため、1995年に日本化粧品工業連合会が、各社の意見をもとにくすみの定義案をまとめました。

それによると、くすみは顔全体や目のまわり、頬などに起き、肌の赤みが減って黄みが増し、つやや透明感が減ったり、表面の凹凸による影で明るさが落ちたりして暗く見える状態で、境目ははっきりしません。くすみは女性の肌悩みの中でも上位にあり、20歳代後半から40歳代で増えることから、年齢による影響も考えられています。

つまり、くすみはいくつもの変化が合わさって、顔全体が暗く見える状態なのです。

くすみの原因は6つあり、ひとつでも重なっても起きる

定義案は、くすみの原因を6つ挙げています。肌の色や明るさは、肌の中の色と、表面での光の反射の両方で決まるので、そのどこが変わってもくすんで見えるからです。

  1. 血のめぐりが悪くなって、肌の赤みが減る
  2. メラニンが全体にうすく広がって沈着する
  3. 肌の弾力が落ちて、表面の凹凸に影ができる
  4. 角層が厚くなるなどして光を通しにくくなり、透明感が落ちる
  5. 肌の表面で光が乱れて反射し、つやが落ちる
  6. 年齢とともに、肌が黄色みを帯びる

これらはひとつだけでも、いくつか重なっても、くすみとして見えるとされています。なお、ほこりや汗、皮脂などの汚れでもくすんで見えますが、これは汚れがのっているだけなので、洗い流せば落ちるものとして、6つの原因とは別に扱われています。

自分のくすみが6つのうちどれに近いかを考えるのが、手入れを選ぶ第一歩です。

血のめぐりが減ると、肌の赤みが減ってくすむ

顔色が悪く見える日があると、気になりますよね。1つめの原因の血のめぐりの悪さは、肌の赤みが減ることでくすみにつながります。肌の色を強く決めているのは、メラニンと、血液の赤い色素であるヘモグロビンだからです。

肌の色を決める色素には、鮮やかな赤の酸化型ヘモグロビン、青みがかった赤の還元型ヘモグロビン、褐色や黒、青に見えるメラニン、黄色のカロテンなどがあり、なかでもメラニンとヘモグロビンの影響が大きいのです。皮膚の血管は、表面の表皮ではなく、その下の真皮にあります。

酸化型ヘモグロビンは鮮やかな赤色をしているので、血流が減ったり血の中の濃度が下がったりすると、肌の赤みが減ってくすみが生じます。肌の色は、半透明の皮膚の中で色素が光をどう吸収し、反射するかで決まり、皮脂や汗、産毛、かさつき、毛穴やしわといった表面の形によっても違って見えます。

くすみは、肌の中の色と表面の形の両方で見え方が変わるのです。

古い角質がたまって角層が厚くなると、透明感が落ちる

4つめの原因の「角層の肥厚」は、肌のいちばん外側の角層が、古い角質がはがれずにたまって厚くなった状態です。角層は半透明なので、厚くなった分だけ透明感が減るからです。

肌の生まれ変わりであるターンオーバーが一定のリズムでくり返されていれば、角層の厚さは変わりません。でも、さまざまな理由で古い角質がスムーズにはがれなくなると、角層は厚くなります。ターンオーバーが遅くなる高齢の人などで起きやすいとされています。

古い角質がはがれずに残ると、角層が厚くなって透明感が落ちます。

はがれ
にくい
古い角質
が残る
角層が
厚くなる
透明感が
落ちる

透明感は、肌の表面で反射した光と、肌の内側で反射した光が合わさって、きれいな肌色がつくられることで生まれます。角層が厚くなると、その分だけ透明感が減り、肌の見た目にも影響します。

だから、角層の厚みもくすみの原因のひとつと考えられているのです。

手入れは、くすみの原因に合わせて選ぶ

くすみに効くものを1つ探したくなりますよね。でも、手入れは原因ごとに選ぶのが近道です。化粧品の効能として認められている56項目に「くすみ」という言葉は入っておらず、成分が働くのは、それぞれの原因に対してだからです。

メラニンが原因のくすみには、メラニンの流れから働く成分があります。紫外線を浴びるとメラニンが作られ、まわりの細胞に渡されてたまります。医薬部外品では「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」効能が認められていて、有効成分としてトラネキサム酸、ナイアシンアミド、ビタミンC誘導体などがあります。くわしくはメラニンのしくみで解説しています。

「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」効能は、枠で囲んだところに向けたものです。

紫外線を
浴びる
メラニン
ができる
細胞に
渡される
広く
たまる

角層の厚みが原因のくすみには、余分な角質を取り除く手入れがあります。角質どうしの結びつきを弱める成分を入れた洗顔料や化粧水で、余分な角質を無理なく取り除けるとされています。化粧品での配合は数%以内です。

余分な角質がはがれると、表面がなめらかになり、角層が光を通しやすくなります。

古い角質がたまった肌 ガサガサして暗く見える 古い角質がはがれた肌 なめらかで光を通す 角層 表皮 真皮

つやの低下には、肌にツヤを与える化粧品があります。「肌にツヤを与える」は、化粧品の効能として認められている表現です。

メラニンには医薬部外品、角質には角質ケア、つやにはツヤを与える化粧品と、原因ごとに手入れを分けて考えましょう。

メイクでは、パープル系の下地で見え方を整える

くすみを目立たなくする色としては、パープル系のコントロールカラーがもっとも適切だといわれています。パープルは色の上では青と赤でできていて、青が補色の関係にある肌の黄みをおさえ、残った赤が減った赤みを補うからです。

青で黄みを打ち消し、赤で減った赤みを足すという、1色で2つの仕事をしている理屈です。化粧品では「みずみずしい肌に見せる」「小じわを目立たなく見せる」などのメーキャップ効果を、事実に反しない限り表示して広告できることになっています。

かつてはくすみの正体がよくわからなかったので、くすみ全体を厚く塗って覆い隠す方法が主流でした。ナチュラルメイクが好まれるいまは、くすみや色むらなどを均一に整えて美しく仕上げるために、化粧下地などで色を補正し、質感を調整する方法が中心です。

黄みが気になるくすみには、パープル系の下地を使うのがおすすめです。

まとめ

くすみは、原因がわかれば手入れを選べる悩みです。自分のくすみが6つのどれに近いかを考えてから選ぶと、迷わずにすみます。

よくある質問

くすみとシミの違いは?

シミには輪郭がありますが、くすみは境目のないぼんやりした暗さです。顔全体や目のまわり、頬などに広がって見えます。

肌がくすむ原因は?

血のめぐりが悪くなって赤みが減ること、メラニン、肌の凹凸の影、角層の厚み、つやの低下、年齢による黄みの6つです。ひとつだけでも、いくつか重なっても起きます。

くすみを隠すコントロールカラーは何色がいい?

パープル系がもっとも適切だといわれています。青が肌の黄みをおさえ、残った赤が減った赤みを補うためです。

くすみに効く化粧品はある?

化粧品の効能の56項目に「くすみ」という言葉は入っていないので、原因ごとに選びます。メラニンが原因なら、しみ・そばかすを防ぐ医薬部外品の有効成分があり、つやには「肌にツヤを与える」化粧品があります。

汚れでも肌はくすんで見える?

ほこりや汗、皮脂などの汚れでもくすんで見えます。ただし洗い流せば落ちるので、6つの原因とは別に考えます。

あるコスメオタクの写真

この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

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