- 成分表示の名前
- 酸化チタン
- 入っている理由
- 白い色をつけ、紫外線を散らして肌に届くのを防ぐため
- 安全性のめやす
- 肌に塗る使い方では欧州の評価で害のリスクはないとされ、パウダーやスプレーは吸い込まないようにします
この記事でわかること
- 酸化チタンが色むらを隠すしくみ
- 細かい粒が紫外線を防ぐしくみ
- 発がん性の話は何の試験がもとか
日焼け止めやファンデーションの成分表でよく見る酸化チタン。何のために入っているのか、発がん性の話は大丈夫なのか、気になりますよね。
結論から言うと、酸化チタンの役目は、白さで肌の色むらを隠すことと、紫外線が肌に届くのを防ぐことです。粒の大きさによって、どちらの役目かが変わります。
酸化チタンは、白さで色むらを隠す白い粉
酸化チタンは、肌の色むらを白さで隠すための白い粉です。光を強く曲げる性質、つまり屈折率が高いので、白い顔料として広く使われています。
鉱石からつくる粉で、化学の名前は二酸化チタンです。同じ成分です。たとえば肌色のファンデーションは、酸化鉄の色に白の酸化チタンを合わせてつくります。
ファンデーションでは、色をつけて隠す役と覚えておきましょう。
とても細かい粒は、紫外線を散らして肌に届くのを防ぐ
粒をとても細かくした酸化チタンは、紫外線を防ぐ粉になります。紫外線は、肌に届くと日やけや、しみのもとになるメラニンが作られるきっかけになります。細かい粒は、この紫外線を散らしたり吸収したりして、肌に届くのを防ぐのです。
とても細かい粒の酸化チタンは、紫外線を散らして、肌に届くのを防ぎます。
降りそそぐ
散らす
届きにくい
こうした粉を紫外線散乱剤といい、区分は化粧品です。吸収剤を入れず、酸化チタンなどの粉だけで防ぐ日焼け止めは「ノンケミカル」と呼ばれ、かぶれの報告が少ないとされ、敏感肌用にも使われます。粒を細かくするほど、塗っても白く見えにくくなります。
日焼け止めでは、紫外線の入り口で防ぐ役です。
発がん性の話は、吸い込んだ場合の試験がもと
発がん性があると聞くと、不安になりますよね。でも、その話のもとは、粉をラットに吸わせた試験で、肌に塗る使い方の話ではありません。
塗る使い方については、ヨーロッパの委員会が、日焼け止めに25%まで入れて塗っても、体の中に入らないので害のリスクはないと評価しています。
気をつけるのは、パウダーやスプレーを吸い込まないことです。くわしくは酸化チタンの記事へ。
まとめ
- 酸化チタンは、白さで色むらを隠す白い粉
- とても細かい粒は、紫外線を散らして肌に届くのを防ぐ
- 発がん性の話は吸い込んだ場合の試験がもと
パウダーやスプレーは、吸い込まないように使いましょう。
よくある質問
酸化チタンと二酸化チタンは違う成分ですか?
同じ成分です。成分表示では「酸化チタン」と書かれることが多く、化学の名前や食品添加物の名前は二酸化チタンです。
酸化チタンに発がん性があるというのは本当ですか?
その話のもとは、ラットに粉を吸わせた試験で、肌に塗る使い方の話ではありません。ヨーロッパの評価では、肌に塗る日焼け止めの使い方は害のリスクはないとされています。
日焼け止めの酸化チタンで白浮きするのはなぜですか?
酸化チタンが白い粉だからです。粒を細かくするほど透明感が出て、白浮きしにくくなります。
この記事で参照した情報
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「二酸化チタン」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「紫外線防御」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「超微粒子無機粉体」
- 環境省「紫外線環境保健マニュアル2020」
- Commission Regulation (EU) 2016/1143(化粧品規則 Annex VI 27a、ナノの酸化チタン)
- SCCS. Scientific Advice on Titanium dioxide (TiO2), SCCS/1661/23(2024年5月13日採択)
- IARC Monographs Vol.93 Carbon Black, Titanium Dioxide, and Talc(2010)