使い方と選び方やさしい解説

クレンジングバームをやさしく解説!オイルとの違いと乳化のコツとは?

あるコスメオタク・2026.09.28・更新 2026.10.21・使い方と選び方

ふたを開けると固まっているのに、肌にのせるととろけるクレンジングバーム。オイルと何が違うのか、「乳化」と書かれた手順で何をすればいいのか、迷いますよね。

結論から言うと、バームはメイクを油に溶かして落とすオイルの仲間で、いちばんの違いは容器の中で固まっていることです。水を足してなじませる手順や、そのあとの洗顔がいるかどうかは製品ごとに違うので、手元の製品に書かれた使い方がいちばんの答えになります。まずは、メイクが落ちるしくみから見ていきましょう。

バームは、メイクを油に溶かして、水で流せるようにするメイク落とし

クレンジングバームは、メイクを油に溶かし、その油ごと水で流せるようにしたメイク落としです。落ちにくいメイクは油になじむ汚れで、水だけでは落ちにくいからです。

そのためバームは、3つの材料でできています。固める役のワックス、メイクを溶かす役の液状の油、油を水と混ざりやすくする役の界面活性剤です。液状の油がメイクを溶かし、界面活性剤があることで、メイクを含んだ油が水に散らばって流れていきます。

バームがメイクを落とすまでの流れで、とけ方や水を足す手順は製品によって違います。

容器では
固形
肌の上で
とろける
水と
混ざる
洗い
流す

バームは、油でメイクを溶かし、水で流すという2段階で落としている、と覚えておくとわかりやすいです。

オイルとの違いは、固形で液だれしにくいこと

バームとオイルは、落ちにくい油汚れを製品の中の油に溶かして落とす、同じ考え方のクレンジングです。違うのは形で、バームは固形なので、肌の上でも粘りがあって液だれしにくくなります。

バームは、25℃の常温では流れない固形なのに、肌の上では液状になります。固めるための油脂には、とける温度が50〜80℃ほどのものを8〜15%ほど入れることが多いとされていて、体温でそのまま全部とけるような単純なつくりではありません。そのため、肌にのせるととけると説明する製品もあれば、温度ではなく手の圧でとろけるので手のひらで押し伸ばすように、と説明する製品もあります。

容器から取るときはスパチュラを使うものが多く、これまではジャー容器が中心でしたが、最近はチューブ入りのバームも増えました。国内の市場調査でも、バームは新しい商品が多く出て急成長したタイプとされています。

落とす力の強さの説明は、製品によって分かれています。強い・やさしいで選ぶより、クレンジングの種類ごとの使い心地と、落としたいメイクで選ぶのが確かです。

乳化は、洗い流すときに水と混ざって白くにごること

乳化とは、乳液やクリームのように、水と油が混ざり合った状態をつくることです。クレンジングオイルは、洗い流すときに水と混ざって油の粒が水の中に散らばり、メイクを含んだ油ごと流れていきます。バームも油に界面活性剤を合わせたつくりなので、同じ考え方で落ちると考えられます。

水と混ざって白くにごるのは、牛乳が白いのと同じしくみです。水と油では光の曲がり方が違うため、油の粒の境目で光があちこちに散らばり、白く見えます。

粒がとても小さいと、水と混ざっていても白くならず、半透明になります。

光 光 粒が大きい 光が散らばり白くにごる 粒がとても小さい 光が通り半透明になる

粒が光の波長より十分に小さくなると、にごりは消えて半透明から透明に近づきます。水を加えると白くならずに半透明になるクレンジングオイルもあり、白くならないことが失敗というわけではありません。

ぬるま湯となじんで白っぽくなり、指先の感触がふっと軽くなったら乳化した合図、と案内する製品もあれば、乳化を意識しなくても、すすぐだけで落とせる処方だと説明する製品もあります。水を足してなじませる手順がいるかどうかは、製品の表示に合わせるのがいちばんです。

使い方の基本は、乾いた手でこすらずなじませること

多くのバームは、乾いた手と乾いた顔で使うように案内されています。手がぬれていると、水となじみやすい油が先に手の水と混ざってしまい、メイクの油となじみにくくなって、落とす働きが出にくくなるからです。

たとえば、乾いた手のひらに付属のスパチュラでさくらんぼ粒くらいの量をとり、指先でメイクとなじませながら顔全体にのばしてから、水かぬるま湯で流す、という使い方があります。量の決まった基準はないので、製品に書かれた量に従います。手や顔がぬれていても使えるとする製品もあるので、ぬれた手でよいかどうかも表示で確かめましょう。

なじませるときは、力を入れないことが大切です。日本化粧品工業会は、ゴシゴシ強く洗うと肌を傷めることがあると注意をうながしています。強くこすったり長くなじませたりすると、乾燥やキメの乱れにつながることもあります。すすぎは、ぬるま湯で20〜30回、ぬるつきを感じなくなるまでを目安にする製品があります。

洗ったあとの肌は乾燥しやすいので、こすらずになじませて、保湿は早めにしましょう。

W洗顔がいるかどうかは、製品の表示で決まる

バームのあとに洗顔料で洗うかどうかは、製品の表示で決まります。「W洗顔不要」と表示した製品もありますが、すべてのバームがそうとは限らないからです。

たとえば、ニキビのある人向けには、日本皮膚科学会が、メイク落としでメイクを落としてから洗顔する2段階を案内していて、洗顔とすすぎをすればオイルは肌に残らないとしています。迷ったときの考え方はダブル洗顔の記事にまとめました。化粧品の洗浄料として言える効能は、汚れを落として「皮膚を清浄にする」ことまでです。

W洗顔は、表示を見て、肌の状態に合わせて決めると覚えておきましょう。

まつ毛エクステは、グルーの種類とこすり方しだい

まつエクをしていると、オイルやバームは使えないのでは、と心配になりますよね。使えるかどうかは、油かどうかよりも、エクステをつける接着剤であるグルーの種類と、なじませるときの摩擦で決まるとされています。

オイルタイプのメイク落としやバームには、「まつエクOK」と表示したものがあります。ただ、その多くは、一般的なシアノアクリレート系のグルーを使っている場合、という条件つきです。強くこすると、摩擦でエクステをつけたまつ毛が抜けたり、エクステがとれたりすることがあるので、まつ毛の根元から毛先に向かってなじませるとよいとされます。

グルーのメーカーの試験でも、市販のオイルクレンジングの中に、まつエクをしていても使えるものがあったという結果があります。そのうえで、接着の強さはこすれなどの刺激で下がることがある、と注意しています。自分のグルーの種類はサロンで確かめ、「まつエクOK」の注記まで読み、目もとはこすらずに落としましょう。

ジャー容器は、乾いた手とスパチュラで中身を守る

口の広いジャー容器は、乾いた手とスパチュラで使い、中に水を入れないことが大切です。中身を取り出しやすい一方で、取り出すときに中身が汚れてしまう可能性があるからです。

使っている間に中身が微生物で汚れることを、二次汚染といいます。手指についた菌が中身に入る、ふたを開けたままにして空気中の菌が落ちる、浴室のような湿った場所で使って汚れる機会が増える、といった道すじがあります。バームでは特に水に気をつけたいところで、水が入ると雑菌が増えたり品質が落ちたりすることがあります。

ジャー容器のバームを清潔に使う手順です。

乾いた手
で使う
へらで
取る
水を
入れない
ふたを
閉める

製品の側でも、防腐剤を入れたり、中身が外に触れにくいチューブを使ったりして二次汚染に備えていますが、使う人の扱い方も大切です。ジャー容器のバームは、乾いた手で、付属のスパチュラで取り、使ったらふたを閉めて、浴室に置きっぱなしにしないようにしましょう。容器ごとの違いは化粧品の容器の記事でくわしく書いています。

まとめ

バームの使い方で迷ったら、剤型の一般論より、手元の容器やパッケージに書かれた使い方を読むのがいちばんの近道です。

よくある質問

クレンジングバームとオイルはどちらが洗浄力が強いですか?

落とす力の強さの説明は製品によって分かれていて、剤型だけでは決まりません。どちらも油でメイクを溶かして落とす同じ考え方のクレンジングなので、落としたいメイクと使い心地で選びましょう。

クレンジングバームは乳化させる必要がありますか?

製品によって違うので、表示に従います。乳化を意識しなくても、すすぐだけで落とせると説明する製品もあり、水と混ざっても白くにごらない製品もあります。

クレンジングバームのあとにW洗顔は必要ですか?

製品の表示しだいです。「W洗顔不要」と書かれた製品もありますが、ニキビのある人向けには、メイク落としのあとに洗顔する2段階を日本皮膚科学会が案内しています。

まつ毛エクステをしていてもクレンジングバームは使えますか?

グルーの種類とこすり方しだいです。「まつエクOK」の表示は一般的なシアノアクリレート系のグルーが条件のことが多く、強くこするとエクステがとれることがあります。

クレンジングバームを衛生的に使うには?

乾いた手と付属のスパチュラで取り、中に水を入れないことです。水が入ると雑菌が増えたり品質が落ちたりすることがあり、使ったあとはふたを閉めます。

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この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

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