使い方と選び方やさしい解説

化粧品の色補正をやさしく解説!緑は赤み・オレンジは青くまに使う理由とは?

あるコスメオタク・2026.10.02・更新 2026.10.21・使い方と選び方
肌の悩みくまくすみ

赤みには緑、青いくまにはオレンジ、とよく聞くけれど、なぜその色で目立たなくなるのか、自分にはどの色が合うのか迷いますよね。

結論から言うと、色の輪で反対側にある色を薄く重ねると、悩みの色の鮮やかさが下がって目立たなく見えるからです。緑は赤みを、オレンジは青いくまを、紫は黄みのくすみを目立たなく見せる色で、黄色やピンクは明るさや血色を整える色として使い分けられています。まずは、肌の悩みが何の色なのかから見ていきましょう。

肌の悩みの色は、血液とメラニンの色

赤みやくまなど、肌の悩みの色は、ほとんどが血液の色かメラニンの色です。肌の色を強く決めているのが、メラニンと、血液の赤い色素であるヘモグロビンの2つだからです。肌には黄色のカロテンなどの色素もありますが、影響が大きいのはこの2つです。

顔の赤みは、肌のすぐ下で血管が広がり、血液が集まった色です。目の下のくまのうち青くまは、細い血管に滞った血液が、体の中でもっとも薄いまぶたの皮膚から透けて青黒く見えるもので、茶くまは紫外線や摩擦で増えたメラニンが残った色素沈着の色です。黒くまは、たるみでできた影なので、色素の色ではありません。

くすみは、ひとつの色ではありません。血のめぐりが悪くなって赤みが減ること、メラニンがうすく広がること、年齢とともに肌が黄みを帯びることなどが重なって、境目のない暗さとして見えます。肌の明るさは、日焼けや色素沈着でメラニンが増えても、うっ血や赤ら顔でヘモグロビンが増えても下がります。

赤みもくまもくすみも、色が偏って暗く見えるところが共通していて、そこに色で補正する余地があります。

補色を重ねると、悩みの色の鮮やかさが下がる

補色は、色の輪で向かい合う2色のことで、重ねるとお互いの鮮やかさが下がります。補色どうしは、混ぜると色みのない無彩色になる関係にあるからです。

組み合わせの例は、赤と緑、橙と青、黄と青紫などです。光どうしを混ぜると白に近づきますが、絵の具や化粧品のように色の粒を重ねる混ぜ方では、灰色から黒に近づきます。色には色相・明度・彩度という3つの性質があり、補色を重ねたときに下がるのは、彩度、つまり鮮やかさです。

色の輪で向かい合う色が補色で、重ねると鮮やかさが下がり、隣に並べるとかえって目立ちます。

赤 橙 黄 緑 青 青紫 重ねると + 鮮やかさが下がる 隣に並べると かえって目立つ

そのため、緑を重ねた赤みは、赤い色が肌から取れるわけではなく、重なった部分の鮮やかさが下がって目立たなくなります。緑や青のコントロールカラーは、肌の彩度を下げて明度を上げ、透明感のある白い肌に見せる色とされています。

ただし補色には逆の面もあり、補色どうしを隣に並べると互いを引き立て合い、かえって鮮やかに見えます。これを補色対比といいます。補正の色は、重ねると目立たなく、はみ出すと目立つと覚えておきましょう。

緑は赤み、オレンジは青いくま、紫は黄みのくすみに使う

補色で選ぶなら、赤みには緑、青いくまにはオレンジ、黄みのくすみには紫です。それぞれが、悩みの色の補色にあたるからです。

オレンジは青の補色にあたるので、どんよりした青みを目立たなくする色として青くまにすすめられています。紫は青と赤でできた色で、青が補色の関係にある肌の黄みをおさえ、残った赤が発色して血色に見えるので、1色で2つの仕事をしています。ブルーは緑と同じ側の色で、赤みをおさえて透明感を出します。

補色ではなく、明るさや肌色へのなじませで使う色もあります。黄色は、赤ら顔のような赤みを補正できる色として挙げられていますが、黄の補色は青紫なので、黄色は肌に近い黄みで赤みを肌の色になじませる色と考えると使いやすくなります。ピンクは、年齢とともに黄みの方向へ傾いたくすみを補正して、血色をよく見せる色です。茶くまにはベージュやイエロー、オレンジ系、影でできた黒くまには肌よりやや明るめの色が、メイクの手引きで目安にされています。

色を選ぶときは、まず自分の悩みが血液の色か、メラニンの色か、影かを見きわめると迷いにくくなります。

補正の色は、酸化クロムや群青などの色の粉でつくられる

補正の色をつけているのは、色材と呼ばれる色の粉です。中でも、光や熱、溶剤に強く色あせしにくい無機の顔料がよく使われます。

色材では、緑の酸化クロム、青の群青と紺青、紫のマンガン紫、黒の黒酸化鉄などがアイシャドーなどに、黄酸化鉄や赤のべんがらがファンデーションなどに使われています。成分表示では、酸化クロム、群青、紺青、マンガンバイオレット、酸化鉄、酸化チタンといった名前で並びます。白の酸化チタンは、色を調整するだけでなく、しみやそばかすを隠すのにも使われる白色顔料です。

色の粉のほかに、光の色を使う方法もあります。パール剤が光の干渉で見せる色を赤に調整してファンデーションに入れ、くすみのある部分に塗ると、光の補色の考え方を応用して、くすみを自然なメイクでかくせるとされています。

ただし、緑の下地なら必ず酸化クロムというわけではないので、何で色をつけているかは製品の成分表示で確かめましょう。

補正の色は、気になる部分にだけ薄くのせる

補正の色を塗ったら、顔が緑っぽく浮いてしまった、という経験がある人もいると思います。補正の色は、気になる部分にだけ薄くのせ、上にファンデーションを重ねて肌の色に戻すのが基本です。補正の色そのものは肌の色ではないので、広く厚く塗ると、その色が肌の上に見えてしまうからです。

補正の色は、化粧下地のあと、ファンデーションの前に、気になる部分にだけのせます。

化粧下地で
肌を整える
補正の色を
部分に薄く
ファンデを
上に重ねる

順番は、化粧下地で肌を整えたあと、ファンデーションの前です。くまのような細かい部分には、部分用ファンデーションであるコンシーラーを使います。リキッドやクリームのような軟らかいタイプは目もとのくまやくすみに、ペンシルやパレットのような硬いタイプはにきびあとやしみなど細かい部分に向くとされています。

たとえば青くまには、オレンジ系を少量、くまのいちばん濃いところにのせ、上側のふちを指やブラシでななめ上に向かってぼかす手順が紹介されています。赤みは、隠そうとして厚く塗り重ねるより、ファンデーションは薄くして目もとや口もとのメイクを強調し、赤みを相対的に目立たなくするのがよいとされています。目のまわりの皮膚は薄いので、のせるときも落とすときもこすらないようにしましょう。

色つきの下地を選ぶときは、化粧下地の選び方とあわせて考えると役割を整理しやすくなります。補正の色は部分に薄く、上にファンデーションです。

化粧品で言えるのは「目立たなく見せる」まで

補正の色でできるのは、色で「目立たなく見せる」ところまでです。色を重ねて見え方を変えているだけで、くまや赤みそのものがなくなるわけではないからです。

化粧品の広告では、「小じわを目立たなく見せる」のようなメーキャップ効果は、事実に反しない限り表示できます。化粧品業界の広告の決まりでは、メーキャップ効果は原則としてメイク用の化粧品による色彩的な効果とされています。くまそのものへの効果をうたえる化粧品は、薬用のものも含めてありません。

赤みが長く続くときは、酒さなど皮膚の病気が隠れていることがあります。隠す前に皮膚科で原因を確かめると安心です。

まとめ

自分の悩みが何の色なのかを先に見きわめると、選ぶ補正の色は自然に決まります。

よくある質問

赤みを隠すには何色のコントロールカラーがいいですか?

緑が基本です。緑は赤の補色で、重ねると赤みの鮮やかさが下がって目立たなく見えます。黄色も、赤ら顔のような赤みを補正できる色として挙げられています。

青いくまにオレンジを使うのはなぜですか?

オレンジが青の補色にあたるからです。補色どうしを重ねると鮮やかさが下がるので、どんよりした青みが目立たなくなります。

黄色のコントロールカラーはなぜ赤みに使われるのですか?

黄色は、赤ら顔のような赤みを補正できる色として挙げられています。黄の補色は青紫なので、肌に近い黄みで赤みを肌の色になじませる色と考えると使いやすくなります。

コントロールカラーで赤みやくまはなくなりますか?

なくなるわけではありません。化粧品で言えるのは、色で「目立たなく見せる」メーキャップ効果までで、くまそのものへの効果をうたえる化粧品はありません。

コントロールカラーはどう塗ればいいですか?

気になる部分にだけ薄くのせ、上にファンデーションを重ねます。広く厚く塗ると補正の色そのものが見え、補色どうしが隣に並ぶとかえって目立つので、はみ出しにも注意します。

この記事で参照した情報

あるコスメオタクの写真

この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

ひとことメモ:仕上がりや使用感には個人差があります。記載内容はブランドが公表している情報、および実際に使用した際の内容に基づくものです。

自分の肌タイプに合う成分は?7つの質問で、肌の傾向と合う成分・製品の解説がわかります1分チェック → ← トップページに戻る