- 成分表示の名前
- グリセリン
- 入っている理由
- 水を引き寄せて角層にうるおいを与えるため(保湿)
- 安全性のめやす
- アメリカの専門家委員会は今の使い方と濃度なら安全と結論づけていますが、まれにアレルギーの報告もあります
この記事でわかること
- グリセリンが肌の上でしていること
- 乾燥が起きるしくみと、グリセリンが向く理由
- 化粧品として言える効果の範囲
化粧水や乳液の成分表で、よく上のほうに書かれているグリセリン。よく見るけれど、何のために入っているのか気になりますよね。
結論から言うと、グリセリンの効果は、水を引き寄せて、肌にうるおいを与えることです。乾燥が気になる人に向く、基本の保湿成分です。
グリセリンは、水を引き寄せて抱える保湿成分
グリセリンは、水を引き寄せて、抱えておく性質のある保湿成分です。水によく溶け、炭素が3つつながった、小さな分子です。
とろみで、化粧品ののびやすべりをよくする役目もあります。成分表は、多く入っている順に書く決まりです。上のほうにあるのは、多く入っているということです。
乾燥に向くのは、角層で水分を抱えて増やすから
グリセリンが乾燥に向くのは、肌のいちばん外側の角層で水分を抱え、角層の水分を増やす働きがあるとされているからです。
肌の乾燥は、角層から水分が逃げて、足りなくなった状態です。グリセリンは、まわりの水分を引き寄せて、角層にとどめます。
グリセリンは水を引き寄せ、角層にとどめます。
区分は化粧品で、言えるのは「皮膚にうるおいを与える」「皮膚の乾燥を防ぐ」などの範囲です。とても乾いた空気の日は、乳液やクリームを重ねて使いましょう。
塗ると、角層の水分が上がったという結果がある
グリセリン入りのクリームを塗ると、角層の水分が上がったという結果があります。アトピー性皮膚炎の肌での結果です。
赤みや湿疹そのものが軽くなったわけではないので、薬ではなく、うるおいを与える成分として見るのがよさそうです。くわしくはグリセリンの記事で解説しています。
まとめ
- グリセリンは、水を引き寄せて抱える保湿成分
- 塗ると、角層の水分が上がったという結果がある
- 化粧品として言えるのは「うるおいを与える」「乾燥を防ぐ」まで
とても乾いた空気の日は、乳液やクリームを重ねて使いましょう。
よくある質問
グリセリンは、肌に何をする成分ですか?
水を引き寄せて抱える保湿成分です。角層にうるおいを与えるために使われ、製品ののびやすべりをよくする目的でも入っています。
グリセリンが成分表の上のほうにあるのはなぜですか?
ほかの多くの成分より多く入っているためです。成分表は多い順に書く決まりですが、何%入っているかまでは成分表からは読めません。
空気が乾燥しているとき、グリセリンは逆効果ですか?
グリセリンは、角層にうるおいを与える成分です。ただ、とても乾いた空気では、抱えていた水分を蒸発させてしまうこともあるとされます。乾く季節は、乳液やクリームを重ねるのがよいとされます。
この記事で参照した情報
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「グリセリン」
- Fluhr JW, Darlenski R, Surber C. Glycerol and the skin: holistic approach to its origin and functions. Br J Dermatol 2008;159(1):23-34
- Breternitz M, et al. Placebo-controlled, double-blind, randomized, prospective study of a glycerol-based emollient on eczematous skin in atopic dermatitis. Skin Pharmacol Physiol 2008;21(1):39-45
- Mawazi SM, et al. A Review of Moisturizers; History, Preparation, Characterization and Applications. Cosmetics 2022;9(3):61
- 厚生労働省医薬食品局長通知「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日 薬食発0721第1号)
- 厚生省「化粧品の全成分表示の表示方法等について」(平成13年3月6日 医薬監麻発第220号・医薬審発第163号)