使い方と選び方やさしい解説

乳液とクリームの違いをやさしく解説!油分とかたさ、肌タイプ別の使い分けとは?

あるコスメオタク・2026.10.18・更新 2026.10.21・使い方と選び方

化粧水のあとに乳液とクリームのどちらを使えばいいのか、両方塗らないといけないのか、迷いますよね。

結論から言うと、乳液とクリームの違いは、手に取ったときに流れるかどうかです。どちらも水と油を混ぜ合わせた同じ仲間で、肌に水分と油分を補う役目も同じです。一般に乳液は油分が少なめ、クリームは油分が多めのものが中心なので、肌の乾き方やべたつきで選べます。まずは、2つを分ける目印から見ていきましょう。

乳液とクリームの違いは、流れるかどうか

乳液とクリームを分けている第一の目印は、手に取ったときに流れるかどうかです。2つは中身のつくりが同じ仲間で、ちがいは主にかたさに出るからです。

乳液もクリームも、水と油のように混ざらないものを、乳化剤の力で細かい粒にして混ぜ合わせた乳化物です。日本の化粧品の専門用語集では、乳液はこうした乳化物を使った化粧品のうち流動性のあるものの総称とされ、クリームは白く濁って流れない粘りをもつものを指すことがある、と書き分けられています。

名前を分ける目印は流れるかどうかで、油の量は傾向です。

乳液

流れる・油分少なめ

クリーム

流れない・油分に幅

同じ用語集は、もうひとつの傾向も挙げています。乳液はクリームに比べて油分の総量が少なく、とくに固形の油の割合が少ないこと、そして水の中に油の粒が散らばる水中油型が圧倒的に多いことです。油には流れる油、固形の油、その中間の半固形の油があり、求める使い心地に合わせて量や種類が決められます。

ただし油の量は傾向で、油分が何%なら乳液、という公的な区分はありません。さらっと流れるのが乳液、その場にとどまるのがクリームと覚えておけば十分です。

どちらも、水分と油分を補って角層のうるおいを保つ

乳液もクリームも、肌に水分と油分を補って、うるおいを保つための化粧品です。肌は皮脂と水分でうるおいを保っていますが、これが減ると乾燥するからです。

肌のいちばん外側の角層は、表面をおおう皮脂膜、細胞の中で水を抱える天然保湿因子、細胞のすき間を埋める細胞間脂質の3つでうるおいを保っています。細胞間脂質の約50%はセラミドです。皮脂や水分は、洗顔や、顔の場所、季節によって減り、肌が乾きやすくなります。

乳液やクリームは、この減った水分と油分を補います。油が肌の表面をおおうと、角層の水分が逃げにくくなります。皮膚科の保湿剤でも、油の膜で水分の蒸発を防ぐものはエモリエントと呼ばれています。

乳液もクリームも、水分と油分を補い、油が肌の表面をおおって水分を逃がしにくくします。

塗る前 皮脂が減って、水分が逃げる 塗ったあと 水分と油分を補って保つ 油の膜 角層 表皮 真皮

乳液もクリームも、水分と油分を補い、油で水分を逃がしにくくするという役目は同じです。違うのは、その油の量とかたさです。

油分の幅は、クリームのほうがずっと広い

乳液は油分少なめのつくりが基本で、クリームは油なしから水なしまで、中身の幅がずっと広い化粧品です。クリームという名前が、油の量ではなくかたさで付けられているからです。

乳液の油分は、用語集によるとおよそ数%〜30%程度です。そこに乳化剤が数%、保湿剤が数%〜20%程度加わり、防腐剤や香料などと組み合わせてつくられます。

クリームは、用語集では油分の量で、無油性、弱油性、中油性、油性の4つに分けられています。無油性クリームは油をまったく入れず、水に溶ける高分子でとろみと形をつけたもので、名前はクリームでも油は入っていません。いちばん一般的なのは中間の中油性で、保湿を目的にしたスキンクリームやナイトクリームの多くはここに入ります。

反対の端にある油性クリームには、水を含むものと、水を含まない無水クリームがあります。油の中に水の粒が散らばる油中水型のクリームもあり、油分の多いタイプは乾燥肌のケアに使われてきました。クリームの中には油が少ないものもあるので、名前だけでなく、成分表で油の多さを確かめるのが確実です。

成分表では、水のすぐあとに油が並ぶかを見る

成分表で油分の多さを見るなら、水のすぐあとに油の名前が並ぶかどうかが目安です。化粧品の成分表は、製品に入っている量の多い順に書く決まりだからです。

ただし1%以下の成分と着色剤は順不同でかまいません。乳液もふつうのクリームも水中油型が多いので、先頭には水が来ることが多く、そのあとに保湿剤や油の名前が続きます。上から数番目までを見ると、その製品の土台がおおまかにわかります。

たとえば、油の名前が上の方にいくつも並んでいれば、油分の多いつくりの目安になります。無水クリームならそもそも水が書かれていません。反対に無油性のクリームなら、油ではなく、とろみをつける成分が並びます。

成分表の順番から読み取れるのは多い順までで、それぞれの量の%は書かれていません。順番は、おおまかな目安として使うのが現実的です。並び順の決まりは成分表の読み方で詳しく紹介しています。

乾燥にはクリーム、べたつきには乳液が目安

乾燥が気になるときはクリーム、べたつきが気になるときは乳液を選ぶのが目安です。皮脂の量は、季節や顔の場所によって変わるからです。

顔の皮脂は夏にいちばん多く、額や鼻、あごは両ほおより多いという結果があります。そこで、べたつきやすい夏や額と鼻は乳液、乾きやすい冬やほおはクリーム、と分けて考えるとわかりやすくなります。

額や鼻はべたつくのにほおは乾く混合肌なら、顔全体は乳液にして、ほおだけクリームを重ねる方法もあります。乾燥が強いときは、乳液のあとに乾燥が気になるところだけクリームを重ねてもかまいません。

肌のようすや、気温、湿度によって乾燥しやすさは変わります。肌と季節に合わせて、乳液とクリームを組み合わせると考えると選びやすくなります。

両方使うなら、乳液が先でクリームがあと

乳液とクリームを両方使うときは、流れやすい乳液を先に、かためで油の多いクリームをあとに重ねるのが一般的です。水分の多いものから油分の多いものへ重ねるのが、スキンケアの順番の基本だからです。

両方使うなら、流れやすい乳液を先に、クリームをあとに重ねます。

洗顔
化粧水
乳液
クリーム

よく示されるのも、化粧水、乳液、クリームの流れで、クリームは乾燥が気になるところにだけ重ねてもかまいません。ただし、洗顔のすぐあと、化粧水より前に使うように作られた乳液もあり、製品によって順番の設計は違います。

迷ったら、順番と量、1日に使う回数は、製品の使い方の欄に従うのがいちばん確実です。量の目安や塗り方はクリームの塗り方と量でも紹介しています。

どちらか1つだけでもかまわない

両方そろえないといけないのか、気になりますよね。乳液とクリームは、どちらか1つだけでもかまいません。どちらも水と油を補う同じ仲間だからです。

化粧水のあとに、好みで乳液かクリームのどちらかを使う、という考え方もあります。べたつきが苦手なら乳液、乾燥が気になるならクリーム、と肌の感触で選べます。

国の制度の上でも、乳液とクリームは同じ扱いです。医薬部外品の薬用化粧品で認められている効能の範囲では、クリーム、乳液、ハンドクリーム、化粧用油が同じ区分にまとめられていて、化粧水にはない「皮膚を保護する。」「皮膚の乾燥を防ぐ。」が含まれます。乳液とクリームのどちらかが上ということはないので、使いやすいほうを選びましょう。化粧水との違いは化粧水と乳液の違いで紹介しています。

まとめ

乳液とクリームは、どちらかがすぐれているのではなく、油の量とかたさが違う同じ仲間です。いまの肌の乾き方とべたつき、季節に合わせて、使いやすいほうを選んでみてください。

よくある質問

乳液とクリームの違いは何ですか?

いちばんの違いは、流れるかどうかです。どちらも水と油を混ぜた乳化物で、流れるものが乳液、流れずにとどまるものがクリームです。乳液はクリームより油分の総量と固形の油の割合が少なめという傾向もあります。

乳液とクリームは両方使うべきですか?どちらか1つでいい?

どちらか1つでもかまいません。化粧水のあとに、べたつきが苦手なら乳液、乾燥が気になるならクリーム、と肌の感触で選べます。乾燥が気になるところだけ、乳液のあとにクリームを重ねる使い方もあります。

乳液とクリームを両方使うときの順番は?

乳液が先で、クリームがあとが一般的です。化粧水、乳液、クリームの順で、クリームは乾燥が気になるところだけでもかまいません。洗顔のすぐあとに使う乳液もあるので、順番と量、回数は製品の使い方の欄に従います。

乾燥肌や脂性肌、季節でどう使い分ければいい?

乾燥にはクリーム、べたつきには乳液が目安です。顔の皮脂は夏にいちばん多く、額や鼻はほおより多いという結果があります。夏や額と鼻は乳液、冬やほおはクリーム、混合肌なら顔全体は乳液でほおだけクリーム、と組み合わせられます。

成分表で乳液とクリームの違いはわかりますか?

水のすぐあとの並びが目安になります。成分表は量の多い順に書く決まりで、油の名前が上の方に並べば油分の多いつくりです。ただし1%以下の成分と着色剤は順不同で、順番は多さのおおまかな目安です。

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この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

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