使い方と選び方やさしい解説

ピーリングとスクラブの違いをやさしく解説!角質をゆるめるか、こすって落とすかとは?

あるコスメオタク・2026.10.18・更新 2026.10.21・使い方と選び方

肌のごわつきが気になって古い角質をケアしたいけれど、ピーリングとスクラブのどちらを選べばいいのか、肌に負担はないのか迷いますよね。

結論から言うと、違いは古い角質の落とし方で、ピーリングは酸や酵素で角質どうしのつながりをゆるめてはがれやすくし、スクラブは細かい粒でこすって落とします。どちらが肌にやさしいかは一律には決まらず、肌のタイプと使い方で向き不向きが分かれます。まずは、古い角質が肌の上でどうなっているのかから見ていきましょう。

古い角質は、はがれ残ると肌がごわつく

肌のごわつきやくすみは、はがれるはずの古い角質が、表面に残ることで起きます。ピーリングもスクラブも、この残った角質に働く方法です。

肌のいちばん外側の角層は、古くなった細胞が少しずつはがれ落ちて入れかわっています。ところが、乾燥や、水分と油分のバランスの乱れ、ストレス、年齢などで、このはがれ方がスムーズにいかなくなると、古い角層が表面に残りやすくなります。

ピーリングもスクラブも、取りのぞくのは角層のいちばん外側に残った古い角質です。

取る前 古い角質が残ってごわつく 取ったあと 表面がなめらかに整う 角層 表皮 真皮

余分な角層が残ると、肌の透明感が失われてくすみやすくなり、さわるとごわついたり、白く粉をふいたようになったりします。化粧のりも悪くなります。古くなって不要になった角層を取りのぞいて、肌をなめらかに整えるのが、ピーリングとスクラブの役目です。

ピーリングは「ゆるめる」、スクラブは「こすって落とす」

ピーリングは成分の力で角質どうしのつながりをゆるめ、スクラブは粒でこする動きで角質を落とします。古い角層を取りのぞく方法は、化学的な作用と物理的な作用の2つに分けられるからです。

同じ古い角質に、ピーリングは成分の力で、スクラブはこする動きで働きます。

ピーリング

酸や酵素で、角質どうしのつながりをゆるめる

スクラブ

粒でこすって、はがれかけの角質を落とす

ピーリングは化学的な側で、角層の細胞どうしをくっつける力を弱める成分を、洗顔料や化粧水に入れて使います。使われるのはおもに酸と酵素です。酸ではグリコール酸や乳酸といったAHAと、サリチル酸が代表で、AHAは角層の細胞をつなぐ部分を分解し、はがれやすくします。酵素ではタンパク質を切るパパインやプロテアーゼが使われ、酵素洗顔は、古い角層などのタンパク質の汚れに向けた洗顔料です。

スクラブは物理的な側で、粒の入った洗浄料で肌を軽くマッサージします。粒は、マッサージや洗浄を助けるために使う粉末で、洗う力を高める細かい粒もあれば、肌を傷めずにマッサージするための大きな丸い粒もあります。米国皮膚科学会も、ブラシやスポンジ、スクラブで物理的に取る方法と、酸を使う化学的な方法に分けています。

粒そのものが角質を取る成分というより、スクラブの粒はこする動きを助ける道具と考えるとわかりやすいです。

見分けるのは、商品名より成分表示

ピーリングかスクラブかは、商品名よりも全成分表示で見分けるのが確実です。名前に「ピーリング」とあっても、酸が入っているとは限らないからです。

たとえば「ピーリングジェル」と呼ばれる製品の多くは、肌の上でこすってポロポロを出すタイプで、AHAが入っているものと入っていないものがあります。こうしたゴマージュ製品は、物理的な方法の側に入ります。

化学的なピーリングの目印は、グリコール酸、乳酸、リンゴ酸、クエン酸などのAHA、サリチル酸、グルコノラクトンやラクトビオン酸といったPHA、そしてパパイン、ブロメライン、プロテアーゼなどの酵素の名前です。スクラブの目印は粒の成分で、セルロースやポリ乳酸、植物の種の皮を砕いた粉などが使われます。

ただし、名前があれば必ず角質ケアのため、とは限りません。乳酸やクエン酸は、酸性の度合いを整える目的でも入ります。サリチル酸は日本の化粧品では100g中0.20gまでと決まっていて、表示に「BHA」とあれば、それは酸化防止剤の別の成分です。酸どうしの違いはAHA・BHA・PHAの記事でくわしく解説しています。

全成分は配合量の多い順が原則ですが、1%以下の成分は順不同でかまいません。成分表示は、どのしくみの製品かを知る手がかりとして使いましょう。

医療機関のケミカルピーリングは、化粧品とは別もの

皮膚科などで受けるケミカルピーリングは、化粧品のピーリングとは区分も濃さも違う、別のものです。にきびや色むら、日光による肌の老化に伴う症状などの治療を主な目的とした施術だからです。

日本皮膚科学会のガイドラインでは、ケミカルピーリングは、肌が傷を治そうとする働きを利用する施術で、皮膚科の知識にもとづいて行うものとされています。仕事として行えば医業にあたることも、国から示されています。薬剤の例には20〜35%のグリコール酸やサリチル酸があり、はがす深さは、浅いものでは角層、深いものでは真皮にまで及びます。

一方、化粧品のピーリング剤は数%以内の少ない量で配合されます。国が定める化粧品の効能には「角質」や「ピーリング」という言葉はなく、スクラブも含めて言えるのは、汚れを落として皮膚を清浄にする、肌を滑らかにする、といったところまでです。

同じグリコール酸という名前でも、医療と化粧品では濃さが一桁違い、同じ働きを期待するものではありません。

乾燥・敏感・ニキビができやすい肌は、こすらない方法を

乾燥しやすい肌、敏感な肌、ニキビができやすい肌では、こするスクラブより、マイルドな化学的な方法が向く場合があります。こする方法は、こうした肌には刺激が強すぎることがあるからです。

米国皮膚科学会は、こうした肌では、やわらかい布での洗顔とマイルドな化学的な方法を選ぶとよい場合があるとしています。一方、脂っぽく厚めの肌なら、強めの化学的な方法やスクラブも選択肢になります。肌の色が濃い人は、強い方法を避けるようにともしています。強い角質ケアで、かえって肌の色が濃くなることがあるためです。

切り傷や傷があるとき、日焼けした肌には、ピーリングもスクラブも使いません。また、レチノールや、処方されたレチノイドのクリーム、過酸化ベンゾイルを使っている間に角質ケアをすると、乾燥がひどくなったり、ニキビが出たりすることがあります。皮膚科で薬をもらっている人は、始める前に相談しておくと安心です。

どちらを選ぶかは、製品の名前より自分の肌のタイプで決めましょう。

回数は製品の使い方の欄どおり、1つずつ

どのくらいの回数なら大丈夫なのか、気になる人は多いと思います。回数は、製品の使い方の欄に従うのが基本です。ピーリングやスクラブの回数について、国や学会が決めた基準はないからです。

米国皮膚科学会は、強い方法ほど回数は少なくてよく、やりすぎると赤みや刺激につながるとしています。ピーリングとスクラブの両方を持っている場合も、2つを重ねるほど角質ケアの回数は増えるので、まずはどちらか1つを使い方の欄どおりに使い、肌の様子を見ましょう。スクラブを毎日使えるかどうかは、スクラブ洗顔の回数の記事で取り上げています。

スクラブは力を入れず、小さく円をえがくようにやさしく洗います。赤みやヒリつきが出たら、どちらも休むのが基本です。

酸のピーリング中は、日焼け止めをセットに

酸を使うピーリングでは、日焼け止めをセットで考えます。AHAを含む製品を使うと、紫外線で肌が赤くなりやすくなるからです。

米国食品医薬品局は、AHAを含む製品を使っている間と、やめてから1週間は、日焼け止めや衣類で紫外線を防ぐよう表示で呼びかけることを勧めています。サリチル酸などのBHAを含む製品についても、使うなら紫外線対策を、と呼びかけています。

酸を使うピーリングは、やめてからもしばらく紫外線対策を続けます。

酸の
ピーリング
赤くなり
やすい
やめて
1週間まで
紫外線を
防ぐ

スクラブで気をつけたいのは、日焼けしたあとの肌をこすらないことです。医療のケミカルピーリングでも、角層が傷つくため、施術のあとのスキンケアと紫外線対策が必要とされています。角質ケアをするなら、日中の紫外線対策までがひとつながりです。

スクラブの粒は、プラスチックから別の素材に変わった

スクラブの粒は、プラスチックの粒から、セルロースなどの天然物由来の粒に変わってきました。海や川に流れ出るプラスチックの粒が問題になったからです。

日本の化粧品の業界団体は、洗い流すスクラブ製品にプラスチックの粒、マイクロビーズを使うのをやめるよう、会員企業に求めました。その後、身のまわりの製品へのマイクロビーズの使用はほぼ終わっていると考えられています。国の法律でも、使ったあと海や川に流れ出る製品にマイクロプラスチックを使うのを控えるよう、事業者の努力義務が定められました。ヨーロッパ連合では、角質ケアに使う小さなプラスチックの粒を含む化粧品が、2023年10月17日から禁止されています。

粒を使わない酸のピーリングには、この話は当てはまりません。スクラブを選ぶときは、成分表示で粒の素材も見てみましょう。

まとめ

ピーリングかスクラブかで迷ったら、まず自分の肌のタイプと成分表示を確かめてみてください。どちらを選んでも、使い方の欄どおりに、こすりすぎずに使うのがいちばんの近道です。

よくある質問

ピーリングとスクラブの違いは何ですか?

古い角質を落とすしくみが違います。ピーリングは酸や酵素で角質どうしのつながりをゆるめてはがれやすくし、スクラブは細かい粒でこすって落とします。

成分表示でピーリングかスクラブかを見分けるには?

酸や酵素の名前か、粒の成分かを見ます。グリコール酸や乳酸、サリチル酸、パパインなどがあれば酸や酵素のしくみ、セルロースやポリ乳酸などの粒があればスクラブのしくみです。ただし乳酸やクエン酸は、酸性の度合いを整える目的でも入ります。

敏感肌にはピーリングとスクラブのどちらが向いていますか?

こするスクラブは刺激が強すぎることがあります。米国皮膚科学会は、乾燥しやすい肌や敏感な肌、ニキビができやすい肌では、マイルドな化学的な方法を選ぶとよい場合があるとしています。赤みやヒリつきが出たら休みましょう。

ピーリングとスクラブは、どのくらいの頻度で使えばいいですか?

製品の使い方の欄に従うのが基本です。国や学会が決めた回数の基準はなく、強い方法ほど回数は少なくてよいとされます。両方を持っている場合も、まずはどちらか1つを使い方の欄どおりに使いましょう。

ピーリングをしたら日焼け止めは必要ですか?

酸を使うピーリングなら、紫外線対策をしましょう。米国食品医薬品局は、AHAを含む製品を使っている間とやめてから1週間は、日焼け止めなどで紫外線を防ぐよう勧めています。サリチル酸を含む製品でも、紫外線対策が勧められています。

あるコスメオタクの写真

この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

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