この記事でわかること
- ビタミンCは何%で肌に変化が出たのか
- 「20%」という数字はどこから来たのか
- 誘導体やpHで%の意味がどう変わるのか
ビタミンCの美容液を選ぶとき、何%のものがいいのか、よく聞く「20%」が正解なのか迷いますよね。
結論から言うと、何%がいちばんよいという決まった正解はなく、%の大きさより成分の形と続けやすさで選ぶのが確実です。3%でも20%でも肌に変化が出たという結果があり、「20%」は肌にしみ込む量の数字で、効き目の上限ではありません。
しみは、紫外線でできたメラニンがたまって目立つ
しみは、紫外線を浴びてできたメラニンが、肌の細胞にたまることで目立ちます。ビタミンCの%を見る前に、しみがどこで生まれるかを知っておきましょう。
紫外線を浴びると、肌の中でメラニンという色の粒が作られ、まわりの細胞に渡されて、たまるとしみになります。ビタミンCを壊れにくい形に変えた誘導体のうち、リン酸アスコルビルマグネシウムやアスコルビン酸2-グルコシドは、しみ・そばかすを防ぐ医薬部外品の有効成分として認められています。
医薬部外品のビタミンC誘導体は、枠で囲んだ「メラニンができる」ところに働く有効成分です。
浴びる
できる
渡される
しみに
医薬部外品では、作用のしくみによって「メラニンの生成を抑え、しみ、そばかすを防ぐ」という効能も認められます。一般の化粧品のビタミンCでは、こうした効能はうたえません。
しみを防ぐのが目的なら、%の数字より「医薬部外品」の表示を見るのが近道です。
3%・5%・20%のどれでも、肌に変化が出た
ピュアなビタミンC、つまりアスコルビン酸では、3%、5%、20%のどれでも肌に変化が出たという結果があります。低めの濃さでも、変化は出ているということです。
たとえば、3%のクリームでは顔のシワが減りました。5%のクリームでは、キメの密度が上がり、深いシワが減りました。20%のローションでは、つやや弾力、シワの面積に変化が出ています。
棒の長さはビタミンCの濃さで、低めの3%でも変化が出ています。
誘導体でも、リン酸アスコルビルマグネシウム10%の製剤が肝斑と老人性色素斑に有効だった結果や、アスコルビン酸2-グルコシド2%のクリームが紫外線による赤みと色素沈着を抑えた結果があります。
どれも、それぞれの濃さで変化が出たという結果で、「20%のほうが3%より効く」という数字ではありません。
「20%」は、しみ込む量がいちばん多かった濃さ
よく聞く「20%」は、ビタミンCが皮膚にしみ込む量がいちばん多かった濃さです。シミやシワの変化を見た数字ではないので、効き目の上限とは別の話です。
ブタの皮膚にアスコルビン酸を塗った結果では、20%までは濃いほど多くしみ込み、それより濃いと逆に少なくなりました。また、ピュアなビタミンCは、pH3.5未満の強い酸性にしないと皮膚に入りませんでした。
つまり「20%」は、強い酸性の液でしみ込む量についての数字です。pHが中性に近い製品や誘導体の製品には、この数字の前提そのものが当てはまりません。
「20%で頭打ち」ではなく、しみ込む量がいちばん多かった濃さと読んでおきましょう。
刺激には、濃さより酸性の強さが関わる
ビタミンCの刺激には、濃さよりも酸性の強さが関わるとされています。ピュアなビタミンCは肌に入るために強い酸性にする必要があり、その低いpHが刺激を起こすことがあるからです。
たとえば、20%のローションや10%の製品を肌に貼っても、赤みや乾燥などの反応は出なかったという結果があります。いっぽうで、5%のビタミンCをほかの成分と組み合わせた製品で、軽いかゆみが出た人もいました。誘導体のテトラヘキシルデカン酸アスコルビルは、pH6.5まで安定とされています。
濃さが低くても合わない人はいるので、赤みやかゆみが出たら使うのをやめましょう。
「%」の意味は、ピュアか誘導体か、表示どおりかで変わる
同じ「ビタミンC10%」でも、ピュアなビタミンCか誘導体かで、中身の意味が変わります。誘導体はビタミンCに糖などをつないだ形なので、同じ%でも中に含まれるビタミンCの量が少ないからです。
ビタミンC誘導体は、肌の中でビタミンCに変わる割合も種類ごとに違います。だから、誘導体の%とピュアなビタミンCの%は、並べて比べられません。
さらに、表示どおりの量が入っているとは限りません。市販のビタミンC化粧品の中身を測ると、実際の量は0〜31.7%とばらつき、22%の製品で表示が適切ではありませんでした。成分が不安定なことが、量が足りなくなる一因になりうるとされています。
%を並べて比べられるのは、同じ形のビタミンCどうしのときだけです。
日本の化粧品に、ビタミンCの上限はない
日本の化粧品では、ビタミンCに配合の上限がありません。化粧品基準で量が制限されている成分の中にアスコルビン酸はなく、上限のない成分は、会社が安全性を確かめて配合する仕組みだからです。
医薬部外品では、有効成分の規格と分量が製品ごとに国の承認を受けて決まります。ただ、承認された分量の%がパッケージなどで示されることは少ないです。
海外でも、EUやアメリカにビタミンCの化粧品の配合上限はありません。アメリカで洗い流さない製品に実際に使われていたアスコルビン酸の濃さの最高は17%でした。これも、おすすめの濃さや上限ではありません。
%の大きさは、会社が決めた配合量として見ておきましょう。
選ぶときは、%の大きさより形と続けやすさを見る
ビタミンCは、%の大きさより、成分の形と、毎日続けられるかで選びましょう。どの濃さでも変化が出た結果があり、濃いほど効くという数字ではないからです。
まず成分表で、「アスコルビン酸」と書かれたピュアなビタミンCか、誘導体かを見分けます。ピュアなビタミンCでは、pH3.5未満で10〜15%の水性の美容液が、安定性と肌への届きやすさでよく知られた処方とされています。ピリピリしやすいこともあるので、肌の様子を見ながら使いましょう。
しみを防ぐのが目的なら、%より「医薬部外品」の表示と効能の欄を見るほうが確実です。
%の数字は目安のひとつにして、刺激を感じずに続けられる製品を選んでみてください。
まとめ
- しみは、紫外線でできたメラニンが細胞にたまって目立ちます。しみを防ぐ効能をうたえるのは医薬部外品です
- ピュアなビタミンCは3%・5%・20%のどれでも肌に変化が出た結果があり、何%がいちばんという正解はありません
- 「20%」は皮膚にしみ込む量がいちばん多かった濃さで、pH3.5未満という条件つきです。効き目の上限ではありません
- 刺激には濃さより酸性の強さが関わるとされ、誘導体の%とピュアなビタミンCの%は比べられません
- 日本の化粧品に上限はなく、医薬部外品の分量の%はふつう示されません
%の数字は目安のひとつとして、成分の形や使い心地、医薬部外品かどうかとあわせて選んでみてください。
よくある質問
ビタミンCは何%がいちばん効きますか?
決まった正解はありません。ピュアなビタミンCでは、3%、5%、20%のどの濃さでも、シワやキメなどに変化が出たという結果があります。
ビタミンCは20%が上限というのは本当ですか?
20%はビタミンCが皮膚にしみ込む量がいちばん多かった濃さで、効き目の上限ではありません。強い酸性の液でしみ込む量を見た数字で、シミやシワの変化を見たものではありません。
ビタミンC誘導体10%とピュアなビタミンC10%は同じですか?
同じではなく、%どうしを比べることはできません。誘導体は同じ%でも中に含まれるビタミンCの量が少なく、肌の中でビタミンCに変わる割合も種類ごとに違います。
濃いビタミンCほど刺激は強いですか?
刺激には、濃さより酸性の強さが関わるとされています。20%のローションを肌に貼っても反応が出なかったという結果がある一方、濃さが低くても合わない人はいるので、赤みやかゆみが出たら使うのをやめましょう。
日本の化粧品にビタミンCの配合上限はありますか?
ありません。化粧品基準に上限はなく、医薬部外品では有効成分の分量が製品ごとに承認されますが、その%がパッケージなどで示されることは少ないです。
この記事で参照した情報
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