この記事でわかること
- 浅い小ジワと深いシワの原因の場所
- シワに向く成分とその区分
- 化粧品と医薬部外品で言える効能の違い
目もとや口もとの線が気になりはじめると、どの化粧品を選べばいいのか、そもそも化粧品でなんとかなるのか迷いますよね。
結論から言うと、シワには、角層が乾いてできる浅い小ジワと、真皮の変化でできる深いシワがあり、向く成分が違います。浅い小ジワは保湿、深いシワは医薬部外品の有効成分が目安です。
シワは、浅い小ジワと深いシワで原因の場所が違う
浅い小ジワは角層で、深いシワは真皮で起きています。
浅い小ジワは、角層の乾燥から起こります。肌のいちばん外側の角層の水分が減ると、やわらかさが失われて、表面に浅い溝ができます。
化粧品が働くのは角層までで、言えるのは乾燥による小ジワを目立たなくするところまでです。
深いシワは、角層よりずっと下の真皮で起きます。はりを支える線維が年齢とともに変わり、折りたたまれた部分が戻りにくくなります。そこに紫外線による光老化が重なり、線維が壊れて固まることで、溝が深く刻まれます。
深いシワは、角層よりずっと下の真皮で、ハリを支える線維が衰えてできます。
年齢
衰える
刻まれる
同じシワでも、原因の場所が違うのです。
浅い小ジワには保湿、深いシワには「シワを改善する」有効成分
浅い小ジワには保湿成分、深いシワには医薬部外品の有効成分が向きます。化粧品が働くのは角層までなので、真皮で起きる深いシワは、化粧品の保湿では届かない話だからです。
グリセリンやヒアルロン酸などの保湿成分は、角層に水分を与えて、乾燥でできた溝を目立ちにくくします。決められた試験をした化粧品なら、「乾燥による小ジワを目立たなくする」と書けます。
純粋レチノールやナイアシンアミドは、医薬部外品の有効成分として「シワを改善する」効能が認められています。眉間や目尻の表情ジワには、注射で使う医薬品もあります。深いシワが気になるときは、皮膚科で相談しましょう。
選ぶときは、商品の区分と効能の言葉を見る
どれも同じ「シワ対策」に見えて、迷いますよね。選ぶときは、商品の区分と効能の言葉を見れば見分けられます。
化粧品の「乾燥による小ジワを目立たなくする」は、決められた試験をした製品だけが書ける言葉です。医薬部外品の「シワを改善する」は、国が成分ごとに審査して認めた効能です。
浅い小ジワなら化粧品の保湿、深いシワなら医薬部外品、と区分で選びましょう。くわしくはシワの記事で解説しています。
まとめ
- 浅い小ジワは角層の乾燥、深いシワは真皮の線維の変化でできます
- 深いシワには、紫外線による光老化も重なります
- 化粧品は、乾燥による小ジワを目立たなくするまでです
- 「シワを改善する」は、医薬部外品の効能です
- 表情ジワには、注射で使う医薬品もあります
まずは、商品がどの区分かを見てみましょう。
よくある質問
化粧品でシワはなくなりますか?
化粧品で言えるのは、試験をした製品の「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。深いシワには、医薬部外品の「シワを改善する」効能をもつ成分があります。
「シワを改善する」と書ける化粧品はありますか?
医薬部外品、つまり薬用化粧品なら書けます。純粋レチノールやナイアシンアミドなどが、この効能をもつ有効成分です。
表情ジワはどうすればいいですか?
眉間や目尻の表情ジワには、注射で使う医薬品があります。気になるときは皮膚科で相談しましょう。
この記事で参照した情報
- 日本化粧品技術者会 化粧品用語集「しわ」
- 日本化粧品技術者会 化粧品用語集「光老化」
- 厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年 薬食発0721第1号)
- 日本香粧品学会「化粧品機能評価法ガイドライン」
- 資生堂 ニュースリリース「有効成分純粋レチノールによるしわを改善する効能効果の承認を日本で初めて取得」(2017年2月28日)
- Boo YC. Mechanistic Basis and Clinical Evidence for the Applications of Nicotinamide (Niacinamide) to Control Skin Aging and Pigmentation. Antioxidants 2021;10(8):1315
- 日本皮膚科学会ほか「美容医療診療指針(令和3年度改訂版)」