- 成分表示の名前
- バクチオール
- 入っている理由
- シワのケア目的で配合(化粧品で言えるのは乾燥による小ジワまで)
- 安全性のめやす
- 成分表示名称リストに載っていますが、効果や安全性が承認されたという意味ではありません
この記事でわかること
- バクチオールがどんな成分か
- シワが肌のどこで起きていて、なぜシワの話で出るのか
- レチノールとの立場の違い
「植物性レチノール」と紹介されるバクチオール。レチノールと同じようにシワに働くのか、代わりに使えるのか、気になりますよね。
結論から言うと、バクチオールはレチノールの代わりではなく、立場の違う化粧品の成分です。化粧品としてシワについて言えるのは、「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。
バクチオールは、植物が由来とされる化粧品の成分
バクチオールは、植物から取れるとされる化粧品の成分です。由来とされる植物は、マメ科のオランダビユで、生薬の名前では補骨脂(ほこつし)といいます。
医薬部外品の有効成分ではなく、成分表に書く名前が決まっている化粧品の成分です。名前が決まっていることは、効果や安全性が認められたという意味ではありません。
シワの話で出るのは「植物性レチノール」と紹介されるから
バクチオールがシワの話で出るのは、「植物性レチノール」「レチノールの代わり」として紹介されることが多いからです。ただ、シワが起きる場所を見ると、言えることの違いがわかります。
浅い小ジワは、角層が乾いてできます。深いシワは、紫外線や年齢によって、真皮でハリを支える線維が衰え、表面の溝が深く刻まれてできます。
深いシワが刻まれるまでの流れで、ハリを支える線維は角層よりずっと下の真皮にあります。
年齢
衰える
失われる
刻まれる
化粧品が働くのは角層までなので、言えるのは乾燥による小ジワの範囲です。「しわを改善する」効能が国に認められているのは、医薬部外品の有効成分のレチノールで、バクチオールはそうではありません。
研究の結果がよくても、言えるのは乾燥による小ジワまで
研究の結果がよくても、バクチオールの化粧品で言えるのは「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。研究の結果と、製品がうたえる効能は別のものだからです。
たとえば、バクチオール0.5%のクリームを顔に使うと、シワの面積と色むらが減り、レチノール0.5%のクリームとの差は小さく、皮むけやヒリつきはレチノールより少なかったという結果があります。それでも「乾燥による小ジワを目立たなくする」と書けるのは、決められた試験で確かめた製品だけです。
「目立たなくする」と「改善する」では、言えることがそもそも違うと覚えておきましょう。
まとめ
- マメ科のオランダビユが由来とされる、化粧品の成分
- 化粧品で言えるのは「乾燥による小ジワを目立たなくする」まで
- 「しわを改善する」と国が認めたのは、医薬部外品のレチノール
レチノールとは立場の違う成分として、製品に書かれた効能の範囲で選びましょう。くわしくは、バクチオールの記事で解説しています。
よくある質問
バクチオールはレチノールの代わりになりますか?
同じ立場の成分ではありません。「しわを改善する」効能で国の承認を受けているのは、医薬部外品の有効成分のレチノールのほうです。
バクチオールの化粧品でシワについて言えることは?
「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。これをうたうにも、効果を確かめる試験が必要です。
バクチオールは何の植物から取れますか?
由来植物とされるのは、マメ科のオランダビユです。生薬の名前は補骨脂(ほこつし)で、生薬には成熟した種子が使われます。
この記事で参照した情報
- 日本化粧品工業会「化粧品の成分表示名称リスト」
- 日本化粧品工業会「成分表示名称に関するよくある質問」
- 熊本大学薬学部薬用植物園 薬草データベース「オランダビユ」
- 厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年 薬食発0721第1号)
- 厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正に係る取扱いについて」(平成23年7月21日 薬食審査発0721第1号・薬食監麻発0721第1号)
- 資生堂 ニュースリリース「有効成分純粋レチノールによるしわを改善する効能効果の承認を日本で初めて取得」(2017年2月28日)
- Dhaliwal S, Rybak I, Ellis SR, et al. Prospective, randomized, double-blind assessment of topical bakuchiol and retinol for facial photoageing. Br J Dermatol 2019;180(2):289-296