この記事でわかること
- 9種のアミノ酸が成分表のどこにあるか
- メーカーの呼び名が成分表で何と書かれるか
- 医薬部外品の成分表で量が読めない理由
ミノンの化粧水や乳液にはアミノ酸と大きく書かれていますが、裏の成分表を見ると、そのアミノ酸はどこに、どんな名前で書かれているのでしょうか。
化粧水や乳液では、バリンからアルギニンまでの9種類のアミノ酸が、成分表の中ほどにいつも同じ並びで続けて書かれています。ただ、ミノンには医薬部外品と書かれた商品もあり、そちらは同じアミノ酸でも名前の書き方が変わるうえ、並び順から量を読むことはできません。
ミノンの商品は化粧品と医薬部外品に分かれ、成分表の書き方の決まりが違います。
ミノンは、1973年の固形石けんから始まった第一三共ヘルスケアのブランド
ミノンは、第一三共ヘルスケアのスキンケアのブランドです。原点は1973年に発売された固形石けんで、1977年にはその石けんから続くアミノ酸系の洗浄成分を使ったボディケアシリーズが生まれ、2009年には敏感肌や乾燥肌に向けた顔用のシリーズとしてミノン アミノモイストが誕生しました。2017年には、ミノン全身シャンプーの泡タイプと薬用の保湿入浴剤が加わっています。
アミノモイストには洗顔、乾燥、混合肌、エイジングケアなどのラインがあり、化粧品の商品と医薬部外品の商品が混ざっています。ブランドは低刺激性の処方をうたっていますが、すべての人にアレルギーや皮膚刺激が起こらないわけではないことも、あわせて注記しています。この記事では、2026年10月6日時点の公式商品ページの成分欄をもとに、アミノ酸がどこにあるかと、化粧品と医薬部外品で成分表の読み方がどう違うかを見ていきます。
9種のアミノ酸は、化粧品の成分表でバリンからアルギニンまで続けて並ぶ
アミノモイストの化粧品の成分表では、バリン、トレオニン、セリン、ロイシン、プロリン、ヒスチジン、グリシン、アラニン、アルギニンの9種類が、どの商品でもこの順番のまま続けて書かれています。これがブランドの言う「9種の保潤アミノ酸」で、商品ページの注釈では目的を保湿としています。モイストチャージ ローション Ⅰでは1番目の水のあと、5番目から13番目に並んでいます。
9種のアミノ酸が、化粧品の商品の全成分の何番目から何番目にあるか。
並ぶ位置は商品によって違います。モイストチャージ ローション Ⅱでは6番目から14番目、モイストチャージ ミルクとジェントルウォッシュ ホイップでは9番目から17番目、モイストミルキィ クレンジングでは13番目から21番目、化粧下地のブライトアップベース UVでは16番目から24番目です。化粧水から乳液、クレンジング、化粧下地になるにつれて、9種より前に書かれる成分が増えていきます。
9種がいつも同じ並びで続くので、成分表の中で探すのは簡単です。ただし、化粧品の成分表は配合量の多い順に書く決まりですが、1%以下の成分は順不同で書いてよく、どこからが1%以下かは表示されません。そのため、9種のうちどれが多いかや、9種それぞれがどのくらい入っているかは、順番からは読めません。
メーカーの呼び名は、成分表では別の名前で書かれる
アミノモイストの商品ページには、「9種の保潤アミノ酸」のほかにも独自の呼び名がいくつも出てきます。商品ページの注釈では、「アミノ酸系セラミド類似成分」は成分表のラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)のことで、「柔肌クリア成分」はリシンHCl、カルノシン、グルコシルルチンの3つ、「うるおい膜成分」はポリクオタニウム-61とグリセリン、BGを指します。目的はどれも保湿とされていて、ポリクオタニウム-61だけが皮膜保護です。
メーカーの呼び名と、成分表での名前と目的の対応。
アミノ酸系セラミド類似成分は、名前にグルタミン酸というアミノ酸が入った成分で、セラミドそのものではありません。成分表では、ローション Ⅰで14番目、ローション Ⅱで15番目、ミルクで18番目、クレンジングで22番目と、どれも9種のアミノ酸のすぐ後ろに書かれています。柔肌クリア成分も、名前の印象とは違って、注釈の目的は保湿です。
アミノ酸の名前が付く成分には、洗浄成分もあります。ジェントルウォッシュ ホイップで植物性アミノ酸系洗浄成分と注釈されているのは5番目のココイルアラニンNaで、保湿のための9種のアミノ酸とは役割が違います。アミノ酸と付く成分を、洗う成分、保湿の成分、セラミド類似成分のような油性の成分に分けて見ると、成分表が読みやすくなります。
医薬部外品の商品は、有効成分の欄で効能が決まる
ミノンの医薬部外品の商品は、公式ページの成分欄が有効成分とその他の成分に分けて書かれています。エイジングケア デイクリームUVは、販売名に「シワ改善」と入った医薬部外品で、有効成分はナイアシンアミドとグリチルリチン酸2Kです。シワの改善とあわせて、しみ・そばかすを防ぐことも効能に含まれています。ブライトニング モイストエッセンスの有効成分はアスコルビン酸2-グルコシドとグリチルリチン酸2Kで、商品ページではこのビタミンC誘導体を、「メラニンの生成を抑え、しみ・そばかすを防ぐ」有効成分として示しています。
ミノンの医薬部外品の商品と、それぞれの有効成分。
薬用アクネケア ローションの有効成分は、ε-アミノカプロン酸とグリチルリチン酸2Kです。ε-アミノカプロン酸は名前にアミノと入っていますが、9種のアミノ酸とは別に、有効成分の欄に書かれる成分です。ボディケアのシリーズでは、ミノン全身シャンプーのしっとりタイプがアラントインとグリチルリチン酸アンモニウム、さらっとタイプとミノンUVマイルドミルクがグリチルリチン酸2Kを有効成分にしています。
グリチルリチン酸2Kは、ここで挙げた6つのうち5つの商品で有効成分になっています。一方で、化粧品のローション Ⅰにも22番目、ローション Ⅱにも23番目に入っていますが、化粧品では有効成分ではなく、成分のひとつとして並んでいるだけです。同じ成分名でも、国が認めた効能と結びつくのは、医薬部外品の有効成分の欄にあるときだけです。
医薬部外品では「L-バリン」と書かれ、その他の成分の順は企業の判断
同じ種類のアミノ酸でも、医薬部外品の成分表では名前が変わります。化粧品でバリンやロイシンと書かれるアミノ酸は、デイクリームUVのその他の成分ではL-バリン、L-ロイシンと書かれ、リシンもL-リシン塩酸塩という名前です。グリセリンも、アクネケア ローションでは濃グリセリンという名前になっています。業界団体は、化粧品の成分表示名称とは別に、医薬部外品のための成分表示名称のリストを作っています。
同じ種類の成分でも、化粧品と医薬部外品では成分表の書き方が違います。
並び順の決まりも違います。医薬部外品の成分表示は法律の義務ではなく、日本化粧品工業連合会が2006年3月に定めた基本方針による業界の自主基準で、成分を有効成分とその他の成分の2つに分けて書きます。有効成分は承認書に書かれた順ですが、その他の成分の並び順は企業の判断とされていて、化粧品のような配合量の多い順という決まりはありません。
化粧品と医薬部外品で、成分表の並び順から読めることの違い。
そのため、デイクリームUVでL-バリンがその他の成分の25番目にあっても、量が多いか少ないかは読めません。アクネケア ローションでは水がその他の成分の1番目、濃グリセリンが2番目に書かれている一方、ミノン全身シャンプーのしっとりタイプの成分欄には水が書かれていません。医薬部外品の成分表は何が入っているかを知る手がかりにはなりますが、順番を量の目安にせずに読むのが正確です。
まとめ
- ミノンは第一三共ヘルスケアのブランドで、1973年の固形石けんが原点、2009年に顔用のアミノモイストが生まれました
- 化粧品の商品では、バリンからアルギニンまでの9種のアミノ酸が、いつも同じ並びで続けて書かれています
- 「アミノ酸系セラミド類似成分」はラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)のように、呼び名と成分表の名前は違います
- 医薬部外品は有効成分とその他の成分に分かれ、国が認めた効能は有効成分の欄の成分と結びつきます
- 医薬部外品のその他の成分ではL-バリンのように名前が変わり、並び順は企業の判断なので、何番目かで量は読めません
化粧品は並び順、医薬部外品は有効成分の欄と、見るところを分けると、同じブランドの中でも成分表が読みやすくなります。
よくある質問
ミノンの9種の保潤アミノ酸は、成分表でどう書かれていますか?
バリン、トレオニン、セリン、ロイシン、プロリン、ヒスチジン、グリシン、アラニン、アルギニンの9種が続けて書かれています。化粧品の商品では、どれもこの並びで、ローション Ⅰでは5番目から13番目にあります。
ミノンのアミノ酸系セラミド類似成分は、セラミドですか?
セラミドそのものではありません。成分表ではラウロイルグルタミン酸ジ(フィトステリル/オクチルドデシル)と書かれ、名前にアミノ酸のグルタミン酸が入った成分です。
ミノンの医薬部外品の有効成分は何ですか?
商品によって違います。エイジングケア デイクリームUVはナイアシンアミドとグリチルリチン酸2K、ブライトニング モイストエッセンスはアスコルビン酸2-グルコシドとグリチルリチン酸2K、薬用アクネケア ローションはε-アミノカプロン酸とグリチルリチン酸2Kです。
医薬部外品の成分表で、後ろのほうにある成分は少ないのですか?
順番からは量は読めません。医薬部外品のその他の成分の並び順は企業の判断とされていて、化粧品のような配合量の多い順という決まりがないためです。
化粧品と医薬部外品で、同じアミノ酸の名前が違うのはなぜですか?
医薬部外品には、化粧品とは別の成分表示名称のリストがあります。ミノンでも、化粧品でバリンと書かれるアミノ酸が、医薬部外品のデイクリームUVではL-バリンと表示されています。
この記事で参照した情報
- 第一三共ヘルスケア「ミノンの歴史」
- 第一三共ヘルスケア ミノン アミノモイスト「敏感肌・乾燥ケアライン」
- ミノン アミノモイスト「モイストチャージ ローション Ⅰ しっとりタイプ」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン アミノモイスト「モイストチャージ ローション Ⅱ もっとしっとりタイプ」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン アミノモイスト「モイストチャージ ミルク」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン アミノモイスト「モイストミルキィ クレンジング」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン アミノモイスト「ジェントルウォッシュ ホイップ」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン アミノモイスト「ブライトアップベース UV」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン アミノモイスト「エイジングケア デイクリームUV」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン アミノモイスト「ブライトニング モイストエッセンス」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン アミノモイスト「薬用アクネケア ローション」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン「ミノン全身シャンプー しっとりタイプ」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン「ミノン全身シャンプー さらっとタイプ」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- ミノン「ミノンUVマイルドミルク」(成分欄は2026年10月6日に確認)
- 日本化粧品工業連合会「医薬部外品の成分表示に係る日本化粧品工業連合会の基本方針」(平成18年3月10日)
- 日本化粧品工業会「医薬部外品の成分表示について」
- 厚生労働省「化粧品の全成分表示の表示方法等について」(平成13年3月6日 医薬監麻発第220号・医薬審発第163号)