この記事でわかること
- レチノパワーに入っている2つの有効成分
- 化粧水・美容液・下地の有効成分の違い
- 精製水が12番目でも量を読めない理由
エリクシールのシワのクリームや化粧水の成分表は、どこを見れば、何がどのくらい入っているかがわかるのでしょうか。
まず見るのは、印の付いた有効成分で、シワのクリームならレチノールとトラネキサム酸がそれにあたります。その後ろに並ぶほかの成分は量の多い順とは限らず、水が12番目に書かれている商品もあるので、何番目かで量を比べることはできません。
医薬部外品と化粧品の成分表示の違い。医薬部外品のその他の成分は、多い順とは限りません。
エリクシールは、資生堂が1983年に始めたブランド
エリクシールは、資生堂が1983年から続けているスキンケアのブランドで、資生堂はエイジングケアのブランドと位置づけています。いまの資生堂オンラインストアには、エリクシール シュペリエル、エリクシール ホワイト、エリクシール ルフレという3つのラインが並んでいます。
この記事では、そのうち8つの商品を取り上げます。シワのクリーム、化粧水、美容液、日中用の下地など6つは医薬部外品で、ルフレ バランシング おやすみマスクとスリーピングジェルパック Wの2つは化粧品です。成分は2026年10月6日時点の資生堂オンラインストアの成分欄によるもので、商品名の末尾のbaやcaといった記号が変わると、成分も変わることがあります。
この記事で取り上げるエリクシールの8商品の区分と、有効成分。
レチノパワー リンクルクリームの有効成分は、レチノールとトラネキサム酸
レチノパワー リンクルクリーム baは医薬部外品で、成分欄では有効成分のレチノールとトラネキサム酸に印が付き、先頭に並んでいます。商品ページの説明は、薬用有効成分のレチノールを配合した「シワ改善」のクリームです。資生堂が純粋レチノールと呼んでいるのはこの有効成分で、形を変えていないレチノールそのものなので、成分表には純粋の文字は付きません。トラネキサム酸は、このあと見るエリクシールの化粧水や美容液でも有効成分になっている成分です。
レチノパワー リンクルクリーム baの成分欄。印の付いた有効成分が先頭に並びます。
その他の成分の1番目から4番目は、シャクヤクエキス、バラエキス、L-オキシプロリン、サイコエキスBSで、精製水はその他の成分の12番目に出てきます。さらに後ろの38番目には「水溶性コラーゲン(F)」、40番目にはアセチル化ヒアルロン酸ナトリウムがあります。
使い方は、朝と夜のお手入れの最後に小さなパール粒1個分を指先にとり、目や口のまわりなど、シワが気になるところになじませるとされています。朝に使うときは、レチノールの効果を守るために、使ったあとに紫外線カット効果のある化粧品を重ねるよう注意書きがあります。
化粧水・美容液・下地はトラネキサム酸、ブライトニングは有効成分が2つ
美容液のザ セラム aa、化粧水のリフトモイスト ローション ba、SPF50+・PA++++の日中用の下地のデーケアレボリューション + baの3つは、どれも有効成分がトラネキサム酸だけです。ザ セラム aaの成分欄には、医薬部外品としての効能が「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」と注釈で書き添えられています。
エリクシール ホワイトの2品は、有効成分が2つずつです。ブライトニング ローション caは4-メトキシサリチル酸カリウム塩とトラネキサム酸、ブライトニング エンリッチド クリームは4-メトキシサリチル酸カリウム塩とグリチルリチン酸ジカリウムの組み合わせで、医薬部外品としての効能はどちらも「メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすを防ぐ」です。資生堂はトラネキサム酸をm-トラネキサム酸、4-メトキシサリチル酸カリウム塩を4MSKと呼んでいますが、成分欄に書かれるのは表示名のほうです。
資生堂の呼び名と、成分表に書かれる名前。ビタミンの仲間でもその他の成分に入っているものがあります。
独自の呼び名が付いた成分やビタミンの仲間でも、その他の成分の側にあるものがあります。ザ セラム aaのその他の成分の1番目にあるヒドロキシエチルエチレンウレアは、資生堂がコアキシマイドと呼んでいる成分です。ブライトニング ローション caの18番目にあるビタミンCの仲間の2-O-エチル-L-アスコルビン酸や、ブライトニング エンリッチド クリームの28番目にある酢酸レチノールも、有効成分ではなくその他の成分に入っています。
医薬部外品の「その他の成分」は、何番目かで量を読めない
医薬部外品の成分表示は法律の義務ではなく、日本化粧品工業連合会が2006年3月10日に定めた基本方針による業界の自主基準です。この方針では、成分を有効成分とその他の成分の2つのグループに分けて書き、有効成分は承認書に書かれた順、その他の成分の順番は企業の判断とされています。エリクシールの成分欄で有効成分に印を付けて先頭に並べているのも、2つに分ける書き方の一つです。
いっぽう化粧品の全成分は、2001年の国の通知で配合量の多い順に書くことになっていて、1%以下の成分と着色剤だけが順不同です。そのため化粧品のおやすみマスクとスリーピングジェルパック Wでは、どちらも水が1番目です。医薬部外品では、精製水がその他の成分の1番目のブライトニング エンリッチド クリームもあれば、4番目のザ セラム aa、12番目のレチノパワー リンクルクリーム baもあります。医薬部外品のその他の成分には多い順という決まりがないので、精製水より前にあるシャクヤクエキスなどが、水より多く入っているとは読めません。
精製水や水が、それぞれの商品の成分表の何番目にあるか。
同じ成分でも、医薬部外品と化粧品では成分表の名前が違います。エリクシールの医薬部外品では「水溶性コラーゲン(F)」、化粧品では「水溶性コラーゲン」と書かれていて、精製水と水、濃グリセリンとグリセリン、1,3-ブチレングリコールとBGも同じ関係です。医薬部外品の成分の名前は、化粧品とは別の名前のリストで決まっているためで、区分の違う商品を比べるときは、名前の違いも頭に入れておくと読み違えません。
同じ成分でも、医薬部外品と化粧品では成分表の名前が違います。
水溶性コラーゲン(F)は、ザ セラム aaとデーケアレボリューション + baではその他の成分の3番目、レチノパワー リンクルクリーム baでは38番目にあります。けれども医薬部外品どうしでも、この位置の差をそのまま量の差として読むことはできません。医薬部外品は有効成分の欄と効能の文言を、化粧品は全成分の並びを見る、と見るところを分けるのが確実です。
まとめ
- エリクシールは資生堂が1983年から続けるブランドで、取り上げた8商品のうち6つが医薬部外品、2つが化粧品です
- レチノパワー リンクルクリーム baの有効成分はレチノールとトラネキサム酸で、商品ページでは「シワ改善」のクリームとされています
- 化粧水・美容液・下地の有効成分はトラネキサム酸で、ブライトニングの2品は4-メトキシサリチル酸カリウム塩も有効成分です
- 医薬部外品のその他の成分の並び順は企業の判断で、精製水が12番目の商品もあり、何番目かで量は読めません
- 水溶性コラーゲン(F)と水溶性コラーゲンのように、医薬部外品と化粧品では同じ成分の名前が違います
エリクシールの成分表は、まず医薬部外品か化粧品かを見て、医薬部外品なら印の付いた有効成分から読むと、中身がつかみやすくなります。
よくある質問
エリクシールのレチノパワー リンクルクリームの有効成分は何ですか?
レチノールとトラネキサム酸の2つです。医薬部外品で、成分欄では印の付いた有効成分として先頭に並び、商品ページでは「シワ改善」のクリームとされています。
エリクシールの化粧水や美容液の有効成分は何ですか?
ザ セラム aa、リフトモイスト ローション ba、デーケアレボリューション + baはトラネキサム酸です。ブライトニング ローション caは、4-メトキシサリチル酸カリウム塩とトラネキサム酸の2つが有効成分です。
精製水が12番目にあるのは、水が少ないということですか?
順番からはそう読めません。医薬部外品のその他の成分の並び順は企業の判断とされていて、化粧品の全成分のような配合量の多い順の決まりはないためです。
4MSKやm-トラネキサム酸は、成分表で何と表示されていますか?
4MSKは4-メトキシサリチル酸カリウム塩、m-トラネキサム酸はトラネキサム酸と書かれます。どちらも資生堂の呼び名で、成分欄には有効成分として表示名で書かれています。
水溶性コラーゲン(F)と水溶性コラーゲンは違う成分ですか?
同じ成分の書き方の違いです。エリクシールでは、医薬部外品の成分欄に水溶性コラーゲン(F)、化粧品の全成分に水溶性コラーゲンと表示されています。
この記事で参照した情報
- 資生堂オンラインストア「エリクシール レチノパワー リンクルクリーム ba」S 15g(医薬部外品、成分は2026年10月6日に確認)
- 資生堂オンラインストア「エリクシール シュペリエル ザ セラム aa」(医薬部外品、同上)
- 資生堂オンラインストア「エリクシール シュペリエル リフトモイスト ローション ba」(医薬部外品、同上)
- 資生堂オンラインストア「エリクシール シュペリエル デーケアレボリューション + ba」(医薬部外品、同上)
- 資生堂オンラインストア「エリクシール ホワイト ブライトニング ローション ca」(医薬部外品、同上)
- 資生堂オンラインストア「エリクシール ホワイト ブライトニング エンリッチド クリーム」(医薬部外品、同上)
- 資生堂オンラインストア「エリクシール シュペリエル スリーピングジェルパック W」(化粧品、同上)
- 資生堂オンラインストア「エリクシール ルフレ バランシング おやすみマスク」(化粧品、同上)
- 資生堂 企業サイト ブランド紹介「エリクシール」
- 資生堂 ニュースリリース「エリクシール レチノパワー リンクルクリーム」(2025年8月4日)
- 資生堂 ニュースリリース「エリクシール シュペリエル ザ セラム」(2024年、資料PDF)
- 資生堂 ニュースリリース「エリクシール ホワイト」(2026年1月7日)
- 日本化粧品工業連合会「医薬部外品の成分表示に係る日本化粧品工業連合会の基本方針」(平成18年3月10日)
- 日本化粧品工業連合会「医薬部外品の成分表示名称リスト」(平成20年3月25日版)
- 厚生労働省「化粧品の全成分表示の表示方法等について」(平成13年3月6日 医薬監麻発第220号・医薬審発第163号)
- 日本化粧品工業会「化粧品の全成分表示の記載方法に関する自主基準」(2018年7月31日 粧工連通知2018005号)