この記事でわかること
- ほうれい線ができる3つの理由
- 化粧品でほうれい線に言えること
- ヒアルロン酸注入の位置づけと注意
鏡を見るたびにほうれい線が気になって、化粧品でなんとかできないのか迷いますよね。
結論から言うと、ほうれい線は骨や脂肪のつくりの変化でできる溝なので、化粧品で埋めることはできません。化粧品で言えるのは、乾燥による小ジワを目立たなくするところまでです。
ほうれい線は、骨・脂肪・筋肉の変化が重なってできる
ほうれい線は、小鼻のわきから口の端へのびる溝で、骨・脂肪・筋肉の変化が重なってできます。原因の場所が、肌の表面ではなく顔のつくりにあるからです。
1つめは、小鼻のわきで顔を支える上あごの骨が後ろへ下がることです。2つめは、頬の脂肪と皮膚が下がり、溝の上と下で厚みに差ができることです。3つめは、上唇を引き上げる筋肉が溝のあたりに付いていることです。
頬の脂肪と皮膚が下がると、小鼻のわきの溝の上と下で厚みに差ができます。
重ねる
皮膚が下がる
厚みの差
このように、ほうれい線は乾燥でできる浅い小ジワとは、でき方が違う溝です。
塗る成分で言えるのは、乾燥による小ジワまで
ほうれい線に効く成分を探したくなりますよね。でも、塗る成分で言えるのは、乾燥による小ジワを目立たなくするところまでです。化粧品が働くのは、肌のいちばん外側の角層までだからです。
たとえば塗るヒアルロン酸は化粧品の成分で、役目は角層にうるおいを与えることです。化粧品がシワで言えるのは、試験をした製品の「乾燥による小ジワを目立たなくする」までで、骨や脂肪でできた溝を埋めることはできません。
溝を埋めるのは医療で、説明を受けてから決める
溝そのものを埋めるのは、医師が行う医療です。注入するヒアルロン酸は、医療機器として国に承認されています。
皮膚科などの学会がまとめた美容医療の指針では、顔のシワへのヒアルロン酸注入は「弱く推奨する」という位置づけです。ただし、注入材が血管に入ると、皮膚の組織が死んでしまう壊死や、失明につながることがあります。医師の診察で説明を受けてから決めましょう。くわしくはほうれい線の記事で解説しています。
まとめ
- ほうれい線は、骨・脂肪・筋肉の変化が重なってできる溝です
- 化粧品で言えるのは、乾燥による小ジワを目立たなくするまでです
- 溝を埋めるのは医療で、重い合併症の報告もあります
化粧品に期待しすぎず、できることとできないことを分けて選びましょう。
よくある質問
ほうれい線の原因は何ですか?
骨・脂肪と皮膚・筋肉の変化が重なることです。上あごの骨が後ろへ下がること、頬の脂肪と皮膚が下がること、筋肉の付き方の3つが挙げられます。
ほうれい線は化粧品で薄くなりますか?
化粧品でほうれい線の溝を埋めることはできません。言えるのは、試験をした製品の「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。
塗るヒアルロン酸と注入するヒアルロン酸は同じですか?
名前は同じでも別物です。塗るものは角層までで、うるおいを与える役目です。注入するものは医療機器で、医師が溝に入れます。
この記事で参照した情報
- Hong GW, et al. Why Do Nasolabial Folds Appear? Exploring the Anatomical Perspectives and the Role of Thread-Based Interventions. Diagnostics 2024;14(7):716
- 厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年 薬食発0721第1号)
- 日本皮膚科学会・日本形成外科学会・日本美容皮膚科学会ほか「美容医療診療指針(令和3年度改訂版)」日本美容外科学会会報 Vol.44 特別号(2022年)
- 医薬品医療機器総合機構(PMDA) 添付文書(ヒアルロン酸使用軟組織注入材、2023年8月 第1版)
- 厚生労働科学研究補助金 令和3年度 分担研究報告書「美容医療の診療指針(令和3年度版)報告」