- 成分表示の名前
- レチノール
- 入っている理由
- 乾燥による小ジワを目立たなくするため(条件を満たした製品)
- 安全性のめやす
- 日本の化粧品基準に配合の上限はなく、欧州ではビタミンAのとりすぎを防ぐため0.3%までとされています
この記事でわかること
- 純粋レチノールとエステルの違い
- シワに向く理由と、国が認めた効能
- 壊れやすさと成分表での見分け方
「純粋レチノール」と書かれた化粧品を見ると、ふつうのレチノールと何が違うのか、シワにいいのか気になりますよね。
結論から言うと、純粋レチノールは形を変えていないレチノールそのものの呼び名で、成分表にはただ「レチノール」と書かれます。シワの話でよく出るのは、医薬部外品の有効成分として「しわを改善する」効能が認められているからです。
純粋レチノールは、働く形に近いレチノールそのもの
純粋レチノールは、形を変えていないレチノールで、働く形に近いぶん働きは強めです。レチノールはビタミンAの一つで、肌の中で形を変えて、レチノイン酸=肌の中で実際に働く形になります。
パルミチン酸レチノールなどのエステル=レチノールに酸をつないだ形は、まずレチノールに戻ってから変わっていきます。働く形までの段階が少ないほど、働きは強めとされます。
純粋レチノールは枠で囲んだ段階から始まるので、エステルより、働く形までの段階が1つ少なくなります。
イン酸
そのかわり、純粋レチノールは光や熱、酸素に弱く、壊れやすい成分です。強めだけれど繊細な形、と覚えておきましょう。
シワに向くのは、医薬部外品で「しわを改善する」効能が認められているから
純粋レチノールがシワに向くのは、医薬部外品の有効成分として「しわを改善する」効能を国が認めているからです。
シワには、角層が乾いてできる浅い小ジワと、年齢や紫外線で刻まれる深いシワがあります。レチノールは肌の中でレチノイン酸に変わって働く成分で、承認を受けた医薬部外品では、こうしたシワへの効能をうたえます。
一般の化粧品で言えるのは、条件を満たした場合の「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。シワが気になるなら、「医薬部外品」の表示を見るのが確実です。
エステルより、ずっと少ない濃さで働く
純粋レチノールは、エステルよりずっと少ない濃さで働く形です。働く形までの段階が1つ少ないからです。
たとえば、人の肌で同じ働きに必要だった濃さは、パルミチン酸レチノールが0.6%、レチノールが0.025%だったという結果があります。エステルには約24倍の濃さが必要だったことになります。くわしくは純粋レチノールの記事へ。
濃さの数字を比べるときは、どの形の数字なのかを先に見ましょう。
まとめ
- 純粋レチノールは、形を変えていないレチノールの呼び名です
- 医薬部外品で「しわを改善する」効能が認められています
- 光・熱・酸素に弱いので、ふたを閉めて保管します
選ぶときは、成分表の名前と「医薬部外品」の表示を見ましょう。
よくある質問
純粋レチノールとレチノールは違うものですか?
同じものです。形を変えていないレチノールそのものを指す呼び名で、成分表にはただ「レチノール」と書かれます。
パルミチン酸レチノールと純粋レチノールの違いは?
パルミチン酸レチノールは、レチノールに酸をつないだエステルです。とても安定していますが、働きはおだやかで、同じ働きにはずっと高い濃さが必要です。
純粋レチノール入りの化粧品なら、シワに効きますか?
「しわを改善する」と言えるのは、承認を受けた医薬部外品だけです。一般の化粧品で言えるのは、条件を満たした場合の「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。
この記事で参照した情報
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「レチノール」
- 資生堂 ニュースリリース「有効成分純粋レチノールによるしわを改善する効能効果の承認を日本で初めて取得」(2017年2月28日)
- Mukherjee S, et al. Retinoids in the treatment of skin aging: an overview of clinical efficacy and safety. Clin Interv Aging 2006;1(4):327-348
- Duell EA, Kang S, Voorhees JJ. Unoccluded Retinol Penetrates Human Skin In Vivo More Effectively Than Unoccluded Retinyl Palmitate or Retinoic Acid. J Invest Dermatol 1997;109(3):301-305
- SCCS Opinion on Vitamin A (Retinol, Retinyl Acetate, Retinyl Palmitate) SCCS/1639/21 Final version