この記事でわかること
- 肌のたるみが起こるしくみ
- 化粧品と医薬部外品で言える範囲
- 毎日できるたるみ対策
頬やフェイスラインが下がってきた気がして、化粧品で引き上げられないのか気になりますよね。
結論から言うと、たるみは肌のはりが弱まることに顔の脂肪や骨の変化が重なって起こるので、化粧品で引き上げることはできません。毎日できるいちばんの対策は、紫外線を防ぐことです。
たるみは、真皮のゆるみと顔の土台の変化が重なって起こる
たるみは、肌そのものと、肌を下から支える土台の両方が変わって起こります。どちらも、化粧品が働く角層よりずっと下の話です。
肌のはりを支えるのは、表皮の下にある真皮のコラーゲンとエラスチンという線維です。エラスチンは年齢とともに伸び縮みする力を失い、真皮がゆるみます。顔の骨も形を変えて脂肪や筋肉の支えが弱まり、脂肪の位置がずれ、組織をつなぎとめる靭帯も弱まります。
さらに、長く紫外線を浴びると、真皮のコラーゲンなどを分解する酵素が増えます。これを光老化といい、頬のたるみもその症状に挙げられています。
日焼け止めが働くのは、枠で囲んだ流れの入り口、紫外線のところです。
浴びる
酵素が増加
線維が傷む
たるむ
肌と土台の変化が重なって、下がって見えるのがたるみです。
化粧品で言えるのは「肌にはりを与える」まで
たるみに効く成分を探したくなりますよね。でも、化粧品で言えるのは「肌にはりを与える」「肌をひきしめる」までです。国が認めた化粧品の効能の範囲に、たるみや引き上げという言葉はないからです。
医薬部外品には、純粋レチノールなど「しわを改善する」効能が認められた有効成分があります。ただし、シワの効能で、たるみの効能ではありません。
商品の言葉は、国が認めた効能の範囲で読むと迷いません。
毎日の日焼け止めが、たるみ対策の土台になる
毎日できるたるみ対策は、日焼け止めで紫外線を防ぐことです。紫外線は、真皮の線維を傷める流れの入り口だからです。
たとえば、日焼け止めを毎日塗る習慣で、手の甲の肌の老化が進みにくかったという結果があります。
化粧品として言えるのは「日やけを防ぐ」までですが、毎日の紫外線対策がたるみ対策の土台です。くわしくは肌のたるみの記事で解説しています。
まとめ
- たるみは、真皮のゆるみと顔の土台の変化が重なって起こります
- 化粧品で言えるのは「肌にはりを与える」までで、たるみの効能はありません
- 毎日の紫外線対策が土台です
化粧品に期待しすぎず、毎日の日焼け止めから始めましょう。
よくある質問
化粧品でたるみは引き上げられますか?
化粧品でたるみを引き上げることはできません。化粧品で言えるのは「肌にはりを与える」「肌をひきしめる」などの範囲です。
「シワを改善する」薬用化粧品はたるみにも効きますか?
たるみの効能ではありません。純粋レチノールなどは、シワの効能として承認された有効成分です。
たるみの原因に紫外線は関係しますか?
関係します。長く紫外線を浴びると真皮のコラーゲンなどを分解する酵素が増え、頬のたるみも光老化の症状に挙げられています。
この記事で参照した情報
- 日本化粧品技術者会 化粧品用語集「たるみ」
- 日本化粧品技術者会 化粧品用語集「光老化」
- 上出良一「光老化」日本皮膚科学会雑誌 122巻14号(2012年)
- Swift A, et al. The Facial Aging Process From the "Inside Out". Aesthetic Surgery Journal 2021;41(10):1107-1119
- 厚生労働省「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年 薬食発0721第1号)
- Hughes MCB, Williams GM, Baker P, Green AC. Sunscreen and prevention of skin aging: a randomized trial. Ann Intern Med 2013;158(11):781-790