この記事でわかること
- BBクリームの区分と、パッケージでの見分け方
- コンシーラーを塗る順番と、色で赤みを目立たなくするしくみ
- カバー力の決まり方と「SPF50+」の意味
BBクリームを選ぶとき、これは下地なのか、ファンデーションなのか、コンシーラーとは何が違うのか、迷いますよね。
結論から言うと、「BBクリーム」は商品の呼び名で、決まった区分ではありません。パッケージの「種類別名称」という欄を見れば、化粧下地とファンデーションのどちらなのかがわかります。まずは、この見分け方から見ていきましょう。
BBクリームは、化粧下地かファンデーションのどちらか
パッケージの表示では、BBクリームは化粧下地かファンデーションのどちらかになります。化粧品の表示のルールである公正競争規約には種類別名称の一覧表があり、そこに「BBクリーム」「CCクリーム」という区分はないからです。
一覧表の備考では、いくつもの役割をもつ化粧品には、それぞれの用途を表す名前を書き添えてよいこと、種類別名称は一覧表の字句のとおりでなくてもよいことが決められています。そのため、BBクリームも、表示の区分としては化粧下地かファンデーションのどちらかで書かれています。
迷ったときは、商品名ではなく種類別名称の欄を見れば、その製品がどちらなのかわかります。
コンシーラーは、部分用のファンデーション
コンシーラーは、区分としてはファンデーションの仲間です。一覧表では、独立した種類別名称ではなく、「ファンデーション」の代わりに使ってよい名前として、フェースカラーと並んでいるからです。
中身も、肌の色のむらをカバーするために使う「部分用ファンデーション」です。同じように、化粧下地・メークアップベース・メークアッププライマー・プレメークアップも、ルールの上では同じものです。種類別名称は「化粧下地」で、あとの3つはその代わりに使ってよい名前です。
名前がたくさんあって迷う人は多いと思いますが、ベースメイクは化粧下地とファンデーションの2つに分かれる、と覚えておけば大丈夫です。
コンシーラーは、化粧下地とファンデーションのあいだに塗る
順番は、化粧下地 → コンシーラー → ファンデーションです。化粧下地で肌を整えたあと、ファンデーションを塗る前に、気になる部分だけをカバーするのが基本の使い方だからです。
コンシーラーは、ファンデーションの前に、気になる部分だけに塗ります。
肌を整える
気になる所に
ションを塗る
形によって、向いている場所も違います。リキッドやクリームのコンシーラーは比較的やわらかく、目もとのくまやくすみに向いています。ペンシルやパレットのものは比較的硬く、ニキビのあとやしみ・そばかすなどの細かい部分をピンポイントでカバーするのに向いています。
やわらかいものは広い範囲、硬いものは狭い範囲、という使い分けです。
緑の下地で赤みが目立たなくなるのは、補色で打ち消し合うから
赤みに緑を重ねると、色が打ち消し合って、赤みが目立ちにくくなります。赤と緑は、混ぜると色が打ち消し合う補色の関係にあるからです。コントロールカラーは、ファンデーションだけでは整えきれない肌の色のかたよりを、この補色の関係を使って整える製品です。
補色は、2つの色を混ぜると色みのない色になる関係のことです。光を混ぜると白に、絵の具のように色材を重ねる減法混色では灰色から黒に近づきます。化粧品は色材なので、減法混色のほうです。
赤と緑のような補色を重ねると、色の鮮やかさが下がります。
色ごとに見ると、グリーンやブルー系は赤みを整えて透明感を出し、パープルやピンク系は青白さを整えて血色をよく見せます。イエローやベージュ系はくま・くすみ・しみを整えて均一な肌色に、ホワイトは部分的に使うとハイライトとして顔の立体感を出せます。
赤みがなくなるのではなく、色の鮮やかさが下がって目立ちにくくなるイメージです。
カバー力は、粉の屈折率で決まる
カバー力を決めるのは、粉が光をどれだけ曲げて跳ね返すかを表す屈折率です。カバー力は専門用語で隠ぺい力と呼ばれ、顔料が光を反射し、散らし、吸収することで、下にあるものを覆い隠す力のことです。顔料の表面で跳ね返される光が多いほど、よく隠せます。
白い顔料は反射と散乱で、黒い顔料はおもに吸収で、有機顔料は吸収と散乱で隠します。代表は、屈折率の高い酸化チタンの粉末です。白さと隠す力にすぐれ、製品に色をつけたり覆い隠したりする力を与えます。なお、覆い隠すのと光でぼかすのは、別のしくみです。
しみや色むらを隠すのは肌への効能ではなく、色による見た目の効果、つまり「メーキャップ効果」として扱われます。
「SPF50+」は、50より上と言えるという意味
SPF50+は、SPFが統計的に50を超えていると言える、という意味です。「SPF51」という意味ではありません。測った値が50以上で、さらに測定のばらつきを考えても51.0以上と言えるとき(95%信頼限界の下限値が51.0以上のとき)にSPF50+と表示し、そうでなければSPF50と表示するからです。
PAも、紫外線A波を防ぐ力の値によって4段階に分かれています。+が1つ増えるごとに、必要な値が2倍になります。
PAの+は、紫外線A波を防ぐ力の値が2・4・8・16以上かで1つずつ増えます。
下地やBBクリームでも、SPFやPAを表示するには、日本化粧品工業連合会の基準に従って国際規格の方法で測り、紫外線を防ぐ効果を示せることが条件です。また、日やけ止め化粧品には「本品は2〜3時間ごとにつけかえてください。」という注意書きがあります。
SPF入りの下地やBBクリームも、同じ考え方で塗り直しをすると安心です。
まとめ
- 「BBクリーム」「CCクリーム」は商品の呼び名で、表示の区分は化粧下地かファンデーションです
- 迷ったらパッケージの「種類別名称」欄を見ればわかります
- コンシーラーは「部分用ファンデーション」で、塗る順番は化粧下地 → コンシーラー → ファンデーションです
- 赤みを目立たなくするのは補色、カバー力を決めるのは屈折率です。代表は酸化チタンです
- SPF50+は「50より上と言える」という統計的な表示です
製品名で迷ったら、裏の種類別名称を見る。これがいちばん確実な見分け方です。
よくある質問
BBクリームは下地?ファンデーション?
製品によって、化粧下地かファンデーションのどちらかに分類されます。「BBクリーム」は商品の呼び名なので、パッケージの「種類別名称」の欄を見ればどちらかわかります。
コンシーラーはいつ塗る?
化粧下地のあと、ファンデーションの前に塗ります。やわらかいリキッドやクリーム状は目もとのくまやくすみ、硬いペンシルやパレット状はニキビのあとやしみなど細かい部分に向いています。
緑の下地で赤みが目立たなくなるのはなぜ?
赤と緑が打ち消し合う「補色」の関係を使っているからです。赤みに緑を重ねると色の鮮やかさが下がり、赤みが目立ちにくくなります。
SPF50+とSPF50は何が違う?
SPF50+は、SPFが統計的に50を超えていると言えるという意味です。「SPF51」という意味ではなく、測定の下限値が51.0に満たない場合はSPF50と表示されます。
SPF入りの下地やBBクリームも塗り直したほうがいい?
日焼け止めと同じ考え方で塗り直すのが安心です。日やけ止め化粧品には「2〜3時間ごとにつけかえてください」という注意書きがあります。
この記事で参照した情報
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「コンシーラー」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「化粧下地」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「コントロールカラー」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「ベースメークアップ」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「メークアップ化粧品」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「ファンデーション」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「隠ぺい力」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「白色顔料」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「補色」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「色の三属性」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「減法混色」
- 日本化粧品技術者会(SCCJ) 化粧品用語集「加法混色」
- 化粧品公正取引協議会「化粧品の表示に関する公正競争規約施行規則 別表1【種類別名称】」
- 化粧品公正取引協議会「同 別表2【使用上又は保管上の注意】」
- 化粧品公正取引協議会「『紫外線吸収剤・散乱剤』及び『ビタミンC』を配合した商品の表示基準」
- 厚生労働省医薬食品局長通知「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日 薬食発0721第1号)
- 日本化粧品工業会「化粧品等の適正広告ガイドライン」
- 日本化粧品工業会「紫外線防止」(自主基準)
- 日本化粧品工業会「SPF測定法基準」
- 日本化粧品工業会「UVA防止効果測定法基準」
- 日本化粧品工業連合会 報道発表「紫外線防止効果測定法基準の改定とそれに伴う『PA++++』表示の追加」(2012年11月14日)
- 日本化粧品工業会「気になる紫外線用語CHECK!」