使い方と選び方やさしい解説

チークとハイライトをやさしく解説!マットとツヤを分けるものとは?

あるコスメオタク・2026.09.22・更新 2026.10.21・選び方ガイド
肌の悩みテカリ・皮脂

チークやハイライトを選ぶとき、「マット」と「ツヤ」のどちらにするか、そもそも何が違うのか迷いますよね。

結論から言うと、マットとツヤを分けているのは粉の形です。丸い粉は光をいろいろな方向に散らして肌をぼかし、平たい板のような粉は光を一方向に強く返してつやを出します。色よりも先に、粉の形と光の返り方から見ていきましょう。

マットとツヤを分けるのは、粉の形

同じ粉でも、丸い粉はマットに、平たい粉はツヤに仕上がります。粉の形によって、当たった光の返り方が変わるからです。

黄色の矢印が入ってくる光で、丸い粉は光をいろいろな方向へ散らし、平たい粉は一方向へ強く返します。

丸い粉 光が散って、ぼかす 平たい粉 光がそろって返り、つや 肌 肌

丸い粉に当たった光は、さまざまな方向へ散らばって、肌の表面をふんわりぼかします。これをデフォーカス効果といい、しみやそばかす、毛穴などを自然に目立たなくします。いっぽう、平たい板状の粉に当たった光は一定の方向へ強く返るので、つややかで透明感のある仕上がりになります。

ここで大事なのは、覆い隠すのと、ぼかすのは別のしくみだということです。酸化チタンのように光をよく曲げて隠す力の強い粉で補正する方法もありますが、デフォーカス効果を使えば、厚く塗らなくてもより自然に目立たなくできます。

たとえば、球状の粉や二酸化チタンのように表面で返す光が少なめの粉はマットに、マイカや薄く平たい粉、パール剤のように光をまっすぐ強く返す粉はツヤに向きます。仕上がりは、入っている粉の形で決まると覚えておきましょう。

パールの色は、光が重なり合って見える色

パールのきらめきは、色の粉の色ではなく、光どうしが重なり合って見える色です。これを光の干渉といいます。

パール剤は、板状の粉であるマイカの表面を、酸化チタンで均一におおったものです。おおう量を変えると、返ってくる光の重なり方が変わり、いろいろな色に見えます。つまり、おおった膜の厚さが、そのまま色になるしくみです。

見える色によって、肌への見え方も違います。赤や黄色の反射光は肌のくすみを補正して自然な肌色に見せ、青色の反射光は肌の透明感を高めます。こうしたパール剤が生まれる前は、魚のうろこを原料にしたものが使われていました。今は土台に合成マイカやガラス、シリカなども使われ、おおう材料にはシリカや金、銀もあります。

くすみが気になるなら、赤や黄色に光るパールを目安にするとよいでしょう。

タルクやマイカは、かさ増しだけの粉ではない

タルクやマイカは「増量剤」と書かれているのを見て、かさ増しのための粉だと思いますよね。でも、今のタルクやマイカは、化粧くずれを防いだり使い心地を整えたりする役目も担っています。

タルクやマイカなどの体質顔料は、かさ増しのほかにこうした役目を受け持っています。

汗や皮脂を吸う

化粧くずれを防ぐ

使い心地

のびや付きをよくする

色と隠す力

色の強さや隠す力を調整する

こうした粉を体質顔料といいます。かつてはただ量を増やすために入れられていましたが、今は汗や皮脂を吸って化粧くずれを防ぐこと、のびや付きのよさ、色の強さや隠す力の調整なども、配合の目的です。

素材ごとの違いもあります。たとえばタルクは主におしろいやファンデーションに入り、マイカやセリサイトに比べて不透明で白さの高い粉です。マイカは表面がなめらかな薄いかけら状の粒で、弾力があるので肌への付きがよい粉です。カオリンは、マイカやタルクが中性からアルカリ性なのに対して中性から酸性を示し、油や水を吸います。

同じ「粉」でも役割が分かれていることを知っておくと、全成分表示を見るときの手がかりになります。

「チーク」は表示の呼び名の1つで、ハイライトは「おしろい」の仲間

表示のうえでの正式な種類の名前は「頬化粧料」で、「チーク」はその代わりに使える呼び名です。ハイライトとシェーディングは、「おしろい」の区分に入ります。

化粧品の表示のルールには、「種類別名称」と「代わるべき名称」の2つがあります。「頬紅」「チーク」「チークカラー」「チークルージュ」は、どれも代わるべき名称のほうです。ハイライトとシェーディングも、別のジャンルの製品ではなく、表示の区分としてはおしろいの仲間になります。

頬紅は自然な仕上がりをめざすため、おおう力が低いものが多く、カバー力を期待する製品ではありません。塗る順番は形によって変わり、固形のパウダーの頬紅はベースメイクが終わってから、それ以外の頬紅はファンデーションのあとになじませてフェイスパウダーでおさえることが多いです。

チークは色をのせるもの、カバーはファンデーションと分けて考えると選びやすくなります。

化粧くずれのいちばんの原因は皮脂

夕方になると、てかったりよれたりするのが気になりますよね。化粧くずれの原因の中で、もっとも問題になるのは皮脂です。

化粧くずれは、肌に塗った化粧の膜の見た目が変わることです。汗や皮脂でぬれたり、こすれたりして起こります。中でも、てかりと関係の深い皮脂が大きな原因です。

粉の表面処理は、枠で囲んだ「化粧の膜がぬれる」ところで皮脂をはじきます。

皮脂や汗が
出る
化粧の膜が
ぬれる
見た目が
変わる
てかり・
化粧くずれ

そこで、粉の表面に処理をして皮脂をはじく工夫があります。具体的にはシリコーン処理とフッ素化合物処理です。油をはじくフッ素化合物で処理した粉は、シリコーン処理の粉より皮脂に強い一方、肌になじみにくく密着しにくいという弱点もあります。くずれにくさと密着性は、両立しにくい関係です。

また、屋内ではきれいに見えた肌色が、光の強い屋外で顔全体が白っぽく浮いて見えることを「白浮き」といいます。なお「化粧くずれを防ぐ」は、化粧品の効能の56項目ではなく、メーキャップ効果として、事実に反しない限り広告に書ける表現です。

テカリやくずれが気になるなら、皮脂をはじく粉かどうかが選ぶポイントになります。

選ぶ順番は、目的、粉の形、パールの色

迷ったら、まず目的を決め、次に粉の形、最後にパールの色の順で選びます。目的が違えば、向く粉が違うからです。

ふんわりマットにしたいなら丸い粉、ツヤを出したいなら平たい粉やパール剤です。くすみが気になるなら赤や黄色、透明感がほしいなら青に光るパールを選びます。厚塗りを避けたいなら、隠す力よりもデフォーカス効果のほうが自然です。テカリが悩みなら粉の表面処理が関わりますが、密着性とのかね合いがあります。

カバーしたいところはファンデーションに任せて、チークとハイライトは仕上がりの質感で選ぶと失敗が減ります。

まとめ

チークとハイライトは、色よりも先に粉の形を見ると選びやすくなります。マットかツヤかは、そこで決まっています。

よくある質問

マットとツヤの仕上がりは何で決まる?

粉の形です。丸い粉は光をいろいろな方向に散らして肌をぼかし、平たい板状の粉は光を一方向に強く返してつやを出します。

パールのきらめきは何の色?

色の粉の色ではなく、光どうしが重なり合って見える色で、光の干渉といいます。マイカの表面をおおう酸化チタンの量を変えることで、さまざまな色に見えます。

くすみが気になるときはどんなパールを選べばいい?

赤や黄色に光るパールが目安です。赤や黄色の反射光は肌のくすみを補正して自然な肌色に見せ、青色の反射光は透明感を高めます。

チークにカバー力は期待できる?

あまり期待できません。頬紅は自然な仕上がりをめざすため、おおう力が低いものが多く、カバーはファンデーションの役割です。

化粧くずれのいちばんの原因は?

皮脂です。対策として粉の表面処理があり、皮脂をはじく処理ほどくずれにくい一方、肌への密着性は下がりやすく、両立しにくい関係にあります。

この記事で参照した情報

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この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

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