成分辞典やさしい解説

ライスパワーの番号をやさしく解説!No.6とNo.11の違いとは?

あるコスメオタク・2026.09.28・更新 2026.10.21・成分解説
ケア保湿

「ライスパワー」の名前のあとにつくNo.6やNo.11の番号。番号が違うと何が違うのか、どれを選べばいいのか迷いますよね。

結論から言うと、番号ごとに別の成分で、効能もそれぞれ違います。皮脂ならNo.6、角層が水分を抱えておく力ならNo.11、シワならNo.11+です。しかも、その効能を書けるのは、効能の承認を受けた医薬部外品に限られます。まずは、番号が何を表しているのかから見ていきましょう。

ライスパワーは、番号ごとにつくり方の違う別の成分

No.6とNo.11は、同じエキスの呼び分けではなく、つくり方の違う別の成分です。お米と微生物の組み合わせ方によって働きが変わるため、効果が確かめられたものに番号をつけて区別しているからです。

ライスパワーエキスは、米を原料に、麹菌や酵母、乳酸菌などの微生物で発酵・熟成させて取り出したエキスで、酒造会社が開発しました。酒造会社の成分ですが、酒造りの工程で出るエキスや副産物ではありません。

開発した会社の一覧には14種類の番号が並んでいて、使い道で大きく3つに分けられます。1つめは薬用化粧品や入浴剤の有効成分になる番号です。2つめは化粧品用の番号で、No.1はローションやクリーム、No.1-Eはシャンプー、No.2はクレンジング、No.3は洗顔料や石けんというように、製品の種類ごとに分かれています。3つめはNo.101、No.103、No.105などの食品や飲料に使う番号で、肌に塗るものとは別のものです。

番号は種類の区別なので、番号が違えば別の成分と覚えておきましょう。

効能をうたえる番号は4つで、効能はそれぞれ違う

医薬部外品の有効成分になる番号は、No.1-D、No.6、No.11、No.11+の4つです。開発した会社が、医薬部外品の有効成分と明記しているのがこの4つだからです。

いちばん古いNo.1-Dは入浴剤の有効成分で、米からできた素材が医薬部外品になったのは、これが初めてだったとされています。顔の肌に使う残りの3つは、働く悩みがそれぞれ違います。

顔の肌に使う有効成分の番号は、それぞれ効能が違います。

No.6

「皮脂分泌の抑制」

No.11

「皮膚水分保持能の改善」

No.11+

「シワ改善」と水分保持能の改善

No.6は皮脂、No.11は角層の水分を抱えておく力、No.11+はシワと水分を抱えておく力です。同じライスパワーでも、番号で向く悩みが変わるので、ここからは1つずつ、肌の中で何が起きているかとあわせて見ていきます。

No.6は、皮脂の出すぎを抑える有効成分

No.6は、皮脂の分泌を抑える効能をもつ有効成分です。テカリやべたつきのもとになる皮脂の出すぎに、直接向けた効能だからです。

皮脂は、毛穴の奥の皮脂腺でつくられ、毛穴の出口から肌の表面に出てきます。皮脂は皮脂膜として肌を守る役目もありますが、多すぎるとテカリやべたつき、化粧くずれにつながります。

No.6は、この皮脂の分泌を抑える側に働きます。国の機関がNo.6を配合した乳液を審査し、薬用化粧品として承認して差し支えないと判断した結果が、国の審議会に報告されています。このとき新しい効能として扱われたのは「皮脂分泌の抑制」だけで、そのほかの効能は乳液類にもともと認められているものです。審査の試験では、塗っている間は有効成分を入れない比較用のものより皮脂の量が下がり、塗るのをやめると元に戻りました。

皮脂の出すぎが気になる人には、塗っている間、皮脂を抑える番号がNo.6です。くわしくはライスパワーNo.6の記事で解説しています。

No.11は、角層が水分を抱えておく力に働く有効成分

No.11は、「皮膚水分保持能の改善」の効能をもつ有効成分です。肌の乾燥は、角層が水分を抱えておけなくなることで起きるからです。

肌のいちばん外側の角層は、表面をおおう皮脂膜、細胞の中で水を抱える天然保湿因子、細胞のすき間を埋める細胞間脂質の3つでうるおいを守っています。細胞間脂質の約50%はセラミドです。このバランスが崩れると、角層は水分を抱えておけなくなります。この、角層が水分をどれだけ抱えておけるかという力が、水分保持能です。

水分保持能は、角層が水分を抱えておける力のことです。

水分保持能が低い 水分を抱えておけない 水分保持能が高い 水分を抱えておける 角層 表皮 真皮

水分を足すふつうの保湿とは別の物差しで、No.11は、この力そのものに向けた効能で認められたと、開発した会社は発表しています。あとから、頭皮の水分保持能の改善も加わったとされています。

乾燥しやすい人には、角層が水分を抱えておく力に働く番号がNo.11です。くわしくはライスパワーNo.11の記事で解説しています。

シワの効能をもつのはNo.11+で、No.11ではない

名前が似ているので、No.11でもシワに働くと思いますよね。でも、シワの効能をもつのはNo.11+で、No.11ではありません。No.11+は、No.11のつくり方を変えた別の有効成分だからです。

シワには、角層が乾いてできる浅い小ジワと、紫外線や年齢によって刻まれる深いシワがあります。深いシワは、角層よりずっと下の真皮という層で、肌のハリを支える線維が衰え、表面の溝が深く刻まれてできます。

No.11+は、「皮膚水分保持能の改善」に加えて、医薬部外品の有効成分として「シワ改善」の効能が加わったと、開発した会社は発表しています。塗った側は、比較用のものより目尻のシワの深さが減ったという結果も公表されています。

シワが気になるなら、見るのはNo.11ではなくNo.11+です。

製品では「医薬部外品」の表示と有効成分の欄を見る

ライスパワー配合と書かれた製品が番号の効能をもつかどうかは、パッケージで見分けられます。医薬部外品は、容器に「医薬部外品」の文字を書くことが法律で決められているからです。

医薬部外品の全成分の表示は業界の自主基準として行われていて、実際の製品では、有効成分に印をつけてその他の成分と分けて書かれています。成分表示では、ライスパワーは米エキスNo.6、米エキスNo.11のように、米エキスのあとに番号をつけた名前で書かれます。ライスパワーは開発した会社の登録商標なので、表示名のほうで探すと見つけやすくなります。

「ライスパワー配合」の製品は、この3つを順に見ます。

医薬部外品の
表示
有効成分の欄に
米エキスNo.〇
効能の欄に
番号の効能

医薬部外品の効能は、品目ごとに成分と分量を審査して承認されるので、書けるのはその製品が承認を受けた範囲だけです。3つがそろって、はじめて番号の効能をもつ製品と読めます。

化粧品に入っていても、番号の効能はうたえない

ふつうの化粧品に米のエキスが入っていても、「皮脂分泌の抑制」「皮膚水分保持能の改善」「シワ改善」といった番号の効能はうたえません。化粧品で言えるのは厚生労働省が定める効能56項目の範囲で、「皮膚にうるおいを与える」「皮膚の乾燥を防ぐ」などまでだからです。

広告のルールでも、承認のいらない化粧品で特定の成分を強調して表示すると、その成分が有効成分であるかのように誤解されるおそれがあるため、原則として認められていません。配合の目的を添えるなど、誤解を招かない書き方なら差し支えないとされています。開発した会社は、化粧品に使う正規品にライスパワーのマークをつけて見分けられるようにしていますが、このマークは正規品の目印で、国が効能を認めた印とは別のものです。

化粧品の「ライスパワー配合」は、配合していることの表示で、番号の効能を示すものではありません。

番号を混ぜず、米アレルギーの人は成分表を確かめる

使うときに気をつけるのは、番号を混ぜないことと、米アレルギーの有無です。番号ごとに効能が違い、原料が米だからです。

ライスパワー入りの製品ならどれでも皮脂もシワもうるおいも期待できる、ということにはなりません。また、No.6の皮脂の効能は塗っている間のものです。

No.6を国が審査した際には、米が原料なので米アレルギーのある人が使わないよう注意を促すことが示されました。目に入ると一時的に充血することがあるという結果もあります。一方で、No.6を配合したものを長く塗り続けた試験では、体に悪い反応は出ていません。

米アレルギーのある人は成分表を確かめ、目に入らないように使い、赤みやかゆみが出たら使うのをやめましょう。

まとめ

番号と製品の区分をセットで見ると、「ライスパワー配合」という言葉に振り回されずに選べます。

よくある質問

ライスパワーのNo.6とNo.11は何が違いますか?

別の成分で、効能も違います。No.6は皮脂の分泌を抑える効能、No.11は角層が水分を抱えておく力に関する「皮膚水分保持能の改善」の効能をもつ有効成分です。

ライスパワーNo.11とNo.11+は同じ成分ですか?

別の成分です。No.11+はNo.11のつくり方を変えたもので、皮膚水分保持能の改善に「シワ改善」の効能が加わったと、開発した会社は発表しています。

化粧品にライスパワーが入っていれば、皮脂やシワへの効能をうたえますか?

うたえません。化粧品で言えるのは効能56項目の範囲で、「皮膚にうるおいを与える」「皮膚の乾燥を防ぐ」などまでです。番号の効能を書けるのは、その効能で承認を受けた医薬部外品だけです。

ライスパワー入りの医薬部外品かどうかは、どこで見分けますか?

パッケージの「医薬部外品」の表示と、成分表示の有効成分の欄を見ます。有効成分として米エキスNo.6や米エキスNo.11が書かれ、効能の欄にその効能があるかを確かめます。

米アレルギーがあってもライスパワーを使えますか?

使う前に成分表を確かめましょう。No.6の国の審査では、米が原料なので、米アレルギーのある人は使わないよう注意を促すことが示されています。赤みやかゆみが出たら使うのをやめましょう。

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この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

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