この記事でわかること
- 濃いレチノールほど効くのか
- A反応が濃いほど出やすいしくみ
- %がわからないときの始め方
レチノールを始めたいけれど、何%を選べばいいのか、濃いほうが効くのか迷いますよね。
結論から言うと、レチノールは低い濃さから始めるのが基本です。濃いほど、赤みや皮むけなどのA反応が出やすいからです。
濃いほど効くとは限らないので、低い濃さから始める
濃さを上げても、効き目がそのぶん上がるとは限りません。いっぽうで、刺激は濃いほど出やすくなります。
実際に、濃さの違うレチノールでは、濃いほうが効き目ではっきり上回ったわけではなく、刺激は濃いほうに多く出たという結果があります。低い0.104%を、使い始めに向く濃さとした研究もあります。くわしくはレチノールの濃さの記事へ。
欧州では顔用の上限が0.3%ですが、これはビタミンAのとりすぎを防ぐための線です。効き目や刺激のちょうどよい量ではありません。日本の化粧品には、レチノールの上限の決まりはありません。
数字が大きいほどいい、と考えなくて大丈夫です。まずは低い濃さから選びましょう。
A反応は、量が多いほど出やすい
A反応は、肌に入るレチノールの量が多いほど出やすくなります。A反応とは、使い始めに出る赤み・皮むけ・ヒリつきの呼び名で、医学用語ではありません。
入ってきた量を、肌で受け止める仕組みがいっぱいになることが一因です。塗るレチノイドの副作用は、ふつう量が多いほど出やすいとされます。
濃さのほか、塗る回数や期間、その日の肌の状態でも出方は変わります。だから、濃さだけでなく回数でも、肌への負担を調整できます。
%がわからないときは、回数で調整する
濃さがわからないときは、使う回数で調整します。製品に%が書かれていないことも多く、成分表でわかるのは多い順までだからです。
米国皮膚科学会は、夜だけ使い、1日おきの夜から少しずつ増やすよう案内しています。
米国皮膚科学会が案内する始め方です。
使う
夜から
増やす
紫外線対策
保湿をして、日中は紫外線対策をしましょう。赤みが続くなら使うのをやめ、皮膚科に相談します。一般の化粧品で言えるのは、効能評価試験をした製品の「乾燥による小ジワを目立たなくする」までです。
まとめ
- レチノールは低い濃さから始めるのが基本です
- 濃いほうが効き目で上回るとは限らず、刺激は濃いほうに多いです
- 欧州の0.3%は安全の線で、効き目の目安ではありません
- A反応は、肌に入る量が多いほど出やすくなります
- %がわからなくても、1日おきの夜から少しずつ増やします
数字の大きさより、肌が受け入れられるかを見ながら続けましょう。
よくある質問
レチノールは何%から始めればいいですか?
決まった数字はなく、低い濃さから始めるのが基本です。0.104%を使い始めに向く濃さとした研究もあります。
欧州の0.3%は、効き目の上限ですか?
効き目の上限ではありません。食事などと合わせたビタミンAのとりすぎを防ぐための線で、顔用を含む製品は0.3%までとされています。
レチノールの%が製品に書かれていないときは?
使う回数で調整します。米国皮膚科学会は、夜だけ使い、1日おきの夜から少しずつ増やすよう案内しています。赤みが続くときは使うのをやめ、皮膚科に相談しましょう。
この記事で参照した情報
- Zasada M, Budzisz E, Erkiert-Polguj A. A Clinical Anti-Ageing Comparative Study of 0.3 and 0.5% Retinol Serums: A Clinically Controlled Trial. Skin Pharmacol Physiol 2020;33(2):102-116
- Pordąb I, et al. Barrier Function and Biophysical Effects of 0.104% and 0.247% Retinol Creams in Mature Facial Skin: A Prospective Study. Int J Mol Sci 2026;27(16):7205
- Milosheska D, Roškar R. Use of Retinoids in Topical Antiaging Treatments: A Focused Review of Clinical Evidence for Conventional and Nanoformulations. Adv Ther 2022;39:5351-5375
- American Academy of Dermatology. Retinoid or retinol? (2021年5月25日更新)
- Commission Regulation (EU) 2024/996 of 3 April 2024(EUR-Lex)
- SCCS Opinion on Vitamin A (Retinol, Retinyl Acetate, Retinyl Palmitate) SCCS/1639/21 Final version
- 厚生労働省「化粧品基準」(平成12年厚生省告示第331号)
- 厚生省「化粧品の全成分表示の表示方法等について」(平成13年3月6日 医薬監麻発第220号・医薬審発第163号)
- 厚生労働省医薬食品局長通知「化粧品の効能の範囲の改正について」(平成23年7月21日 薬食発0721第1号)