使い方と選び方やさしい解説

洗顔の基本をやさしく解説!石けんと洗顔料の違いとは?

あるコスメオタク・2026.09.22・更新 2026.10.21・使い方と選び方
ケア洗顔

石けんと洗顔フォームは何が違うのか、洗顔は1日何回がいいのか、毎日のことだからこそ気になりますよね。

結論から言うと、違いは汚れを落とす成分と、酸性・アルカリ性の度合いです。石けんは弱いアルカリ性で、弱酸性の洗顔料は別の洗浄成分を使います。回数は、ニキビのある人なら1日2回が皮膚科の指針のすすめです。まずは、洗顔で何を落とすのかから見ていきましょう。

洗顔で落とすのは汚れ、残したいのはうるおいのもと

洗顔で落としたいのは汚れと余分な皮脂で、残したいのは天然保湿因子と細胞間脂質です。この2つは、角層がうるおいを保つために欠かせないものだからです。

肌のいちばん外側の角層は、表面をおおう皮脂膜、細胞の中で水を抱える天然保湿因子、細胞のすき間を埋める細胞間脂質の3つで、うるおいを守っています。細胞間脂質の約50%はセラミドです。洗いすぎて細胞間脂質まで流れ出ると、すき間から水分が逃げて、肌が乾きやすくなります。

洗顔で落としたいのは汚れと余分な皮脂で、細胞のすき間を埋める細胞間脂質は残したいものです。

洗いすぎた肌 すき間の脂まで流れ出る ほどよく洗った肌 すき間の脂が残る 皮脂膜 角層 表皮 真皮

一方で、肌には落としたい汚れもあります。体から出る皮脂やはがれた角層、汗が乾いて残った塩分や尿素と、外からつくちりやほこり、細菌、それにメイクです。肌を洗って清潔に保つことは、肌の衛生のうえで大切なことのひとつです。

汚れが落ちるのは、界面活性剤が汚れのついた肌にくっついて濡れやすくし、水と油の境目の力を弱めて、汚れを乳化させたり散らばらせたりするからです。そのため洗顔料には、皮脂は十分に落としながら、角層の細胞間脂質はなるべく落とさない、ほどよい洗浄力が求められます。

洗顔は、汚れは落として、うるおいのもとは残すための手入れです。

石けんと弱酸性の洗顔料は、洗浄成分とpHが違う

石けんと弱酸性の洗顔料は、汚れを落とす成分と、酸性かアルカリ性かを示すpHが違います。どちらを選ぶかで、うるおいのもとの残り方が変わると言われているからです。

石けんは脂肪酸塩の総称で、油脂をアルカリで煮ると脂肪酸のアルカリ塩とグリセリンに分かれる、けん化という反応でつくられます。泡立ちがよく、洗いあがりもさっぱりしていて、多くの日本人がこの感触を好んでいます。一方で、硬い水に弱いこと、使っているうちに泡立ちがだんだん悪くなることが欠点とされます。石けんのpHは、中性より少しアルカリ性側の弱アルカリ性です。

肌の表面は弱酸性なので、石けんは肌のpHとは逆側にあります。そこで、アルキルエーテルカルボン酸塩やアシルグルタミン酸塩などを使った中性や弱酸性の洗顔料があります。肌にしみ込みにくいため、天然保湿因子や細胞間脂質を溶かし出しにくいと言われています。アシルグルタミン酸塩はアミノ酸系洗浄成分のひとつで、ここでいうしみ込みも、化粧品の場合は角層までの話です。

なお、「石けん」と名前がついていても、顔用はpHを調整してあるものがあります。さっぱり感が好きなら石けん、うるおいを残したいなら弱酸性の洗顔料、と洗浄成分とpHで選ぶのがわかりやすいです。

洗顔料は、界面活性剤で落とす型と油で溶かす型の2つ

洗顔料は、落とすしくみによって大きく2つに分かれます。汚れには、水で落ちやすいものと、油になじみやすいものがあるからです。

ひとつは界面活性剤で落とす型で、洗顔フォームや洗顔クリームがその代表です。もうひとつは油で溶かす型で、落ちにくい油汚れを製品の中の油に溶かし込み、ふき取ったり洗い流したりして落とします。クレンジングの剤型の分かれ目も、この2つです。

ふだんの洗顔料は界面活性剤の型、メイク落としは油で溶かす型と覚えておきましょう。

泡立てるのは、摩擦を減らすクッションにするため

洗顔料を泡立てるのは、泡が肌への摩擦を減らすクッションになるからです。泡立ちは、洗浄料の働きの中でも大切な要素とされています。

泡立つことで洗浄液が肌から流れ落ちにくくなり、さらに泡が肌への摩擦を少なくするので、肌を傷めずに気持ちよく洗えます。シャンプーでも、泡が髪どうしのもつれを防ぎ、指通りをよくしてくれます。

ゴシゴシこすらず、やさしく洗うことがすすめられているのもそのためで、泡は肌を守るための手順です。

洗顔は1日2回、水かぬるま湯でやさしく

洗顔は1日2回、朝と夜が目安です。日本皮膚科学会のニキビの治療の指針で、ニキビのある人に1日2回の洗顔がすすめられているからです。

すすめの強さは「行ってもよい」という段階ですが、回数の目安として覚えておくと便利です。朝は寝ている間に出た余分な皮脂を、夜は1日の汚れを落とすため、というのが2回の理由です。

どの手順でも、肌をこすらないことが共通です。

ぬるま湯で
軽く洗う
よく
泡立てる
泡で包んで
洗う
おさえて
ふく

まず水かぬるま湯だけで軽く洗ってから、適量の洗顔料を手のひらでよく泡立てます。その泡で顔全体を包むように洗い、皮脂の多い額やあご、鼻のまわりはとくにていねいに洗いましょう。すすいだら、タオルでおさえるように水気をふき取ります。水の温度は、水またはぬるま湯が目安です。

回数は1日2回、どの手順でもこすらないことを意識しましょう。

メイクは、メイク落としで落としてから洗う

メイクをした日は、メイク落としで落としてから洗顔料で洗います。メイク化粧品は油性のものが多く、くずれにくくつくられているぶん、ふつうの洗顔では落ちにくいからです。

メイク化粧品は主に粉と油でできていて、汗や皮脂でくずれない工夫もされています。そこで、まず油で溶かす型のメイク落としで落とし、それから洗顔料で洗います。このとき、指先やメイク落としシートで肌を強くこするのはやめましょう。

ただ、メイク落としと洗顔を兼ねたタイプの製品もあるので、2回洗うのが絶対ではありません。製品の説明に合わせましょう。

スクラブ洗顔料は、目に入れないように使う

スクラブ洗顔料は使えますが、目に入らないように気をつけ、ニキビがあるときは控えます。溶けない粒が、目に入ると残ってしまうおそれがあるからです。

たとえば、火山灰を含むペースト状の洗顔料には、一定以上の大きさの粒やとがった部分のある粒が含まれていて、その一部は涙やまばたきで外に出されず、目の表面に残るおそれがあるという結果があります。これを受けて国民生活センターは、目に入って異物感や痛みがあれば眼科医にかかるよう呼びかけました。厚生労働省も、目の周りには使わないか目をつぶるなどして目に入らないようにすること、入ったらこすらずすぐに洗い流すこと、すすいでも異物感が残るなら眼科医に相談すること、の3つを使用上の注意に書くよう求めています。

また、スクラブ入りの洗顔料はニキビへの刺激になるおそれがあるので、ニキビが落ち着くまでは使うのを控えましょう。スクラブに使われていたマイクロプラスチックビーズは、日本化粧品工業会の自主基準で使用中止になり、環境省の確認では、洗い流す製品でスクラブにマイクロプラスチックビーズを使ったものはありませんでした。

スクラブは、目に入れない・ニキビのときは控えるの2つを守って使いましょう。

まとめ

洗顔は「落とす」だけの作業ではありません。皮脂は落としたいけれど、細胞間脂質と天然保湿因子は残したい。そのバランスを意識して、洗浄成分と洗い方を選んでみてください。

よくある質問

石けんと洗顔フォームの違いは?

汚れを落とす成分と、酸性・アルカリ性の度合いが違います。石けんは弱いアルカリ性で、弱酸性の洗顔料はアミノ酸系などの別の洗浄成分を使います。

洗顔は1日何回がいい?

1日2回が目安です。日本皮膚科学会はニキビのある人に1日2回の洗顔をすすめていて、朝は寝ている間の余分な皮脂、夜は1日の汚れを落とすためです。

洗顔料はなぜ泡立てるの?

泡が肌との摩擦を減らすクッションになるからです。泡立つことで、洗浄液が肌から流れ落ちるのも防げます。

メイクをした日は洗顔だけで落ちる?

メイク落としで落としてから、洗顔料で洗いましょう。メイクは油性で崩れにくく作られているため、ふつうの洗顔では落ちにくいことがあります。

スクラブ洗顔料を使うときの注意は?

目に入らないように気をつけましょう。目の周りには使わない、入ったらこすらずすぐ洗い流す、異物感が残れば眼科医に相談することが求められています。

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この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

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