肌の悩みやさしい解説

肌荒れをやさしく解説!かさつきや粉ふきが起きる理由とは?

あるコスメオタク・2026.09.28・更新 2026.10.21・肌の悩み
肌の悩み肌荒れ肌タイプ敏感肌

頬がかさついて粉をふいたり、いつもの化粧水がしみたりすると、肌の上で何が起きているのか、何をすればいいのか気になりますよね。

結論から言うと、肌荒れは病気の名前ではなく、角層のうるおいが崩れて、表面のきめが乱れた状態です。ふだんは保湿とこすらないケアで守り、赤みやかゆみが出たら化粧品をやめて皮膚科に相談するのが基本です。まずは、肌荒れという言葉の意味から見ていきましょう。

肌荒れは病名ではなく、表面のきめが乱れた状態

肌荒れは、肌の表面のきめが乱れて、かさつきや粉ふきが目に見えるようになった状態をまとめて呼ぶ言葉です。皮膚の病名ではありません。

健康な肌の表面には、皮溝という細い溝と、皮丘という小さな盛り上がりが規則正しく並んでいて、これが肌のきめをつくっています。肌荒れした肌ではこのきめが乱れ、鱗屑と呼ばれる細かい粉ふきが出てきます。表面が光を規則正しく返さなくなるので、目で見ても乱れがわかるのです。

肌荒れは、病気ではなく、肌の表面の状態を表す言葉だと考えておきましょう。

粉ふきは、角層のうるおいが崩れて起きる

かさつきや粉ふきは、肌のいちばん外側の角層のうるおいが崩れて起きます。角層は3つの要素でうるおいを保っていて、そのバランスが崩れると、水分が逃げ、外からの刺激も入りやすくなるからです。

角層は、この3つのバランスでうるおいを保っています。

角層の下の表皮 1 2 3
  1. 1皮脂膜 肌の表面をおおう、皮脂と汗の膜
  2. 2天然保湿因子 角層の細胞の中で、水を抱える
  3. 3細胞間脂質 細胞のすき間を埋めて、水分を逃がさない。約50%はセラミド

表面をおおう皮脂膜、細胞の中で水を抱える天然保湿因子、細胞のすき間を埋める細胞間脂質の3つです。細胞間脂質の約50%はセラミドで、このすき間の脂が減ると、角層の水分を保つ力が落ちます。

水分を保てなくなった角層には、外の刺激が入りこみ、肌の中で弱い炎症が起きます。すると表皮の細胞が異常に増えようとして、本来ならしっかり育ってから表面に届くはずの角層の細胞が、育ちきらないまま押し上げられます。これが粉ふきの正体です。

すき間の脂が減ると水分が逃げ、育ちきらない角層の細胞がめくれて粉をふきます。

整った肌 すき間が脂で満たされる 荒れた肌 水分が逃げて、粉をふく 角層 表皮 真皮

肌荒れした肌では、角層の水分を保つ力が落ち、生まれ変わりのリズムが乱れ、バリア機能が損なわれて、炎症を伴う状態になっています。粉ふきは、角層のうるおいが崩れたサインなのです。

きっかけは乾燥・紫外線・刺激で、少し遅れて出る

思い当たることがないのに急に荒れた、と感じることもありますよね。肌荒れのきっかけは、乾燥、紫外線、刺激のある物質やこすれで、ふれてから数時間から数日後に出てきます。刺激を受けてすぐに出るとは限らないので、数日前までさかのぼって考えてみるとよいでしょう。

冬に増えやすいのは、乾燥で角層の水分が減ることが、肌荒れを後押しするためです。湿度や気温が低いと肌のバリア機能が全体に下がり、こすれなどの物理的な刺激に弱くなるうえ、刺激物やアレルギーのもとにも反応しやすくなるという結果があります。

洗い方や日差しも関わります。洗浄剤で角層のすき間を埋める脂が一部落とされたり、紫外線でその脂をつくる働きが落ちたりすると、バリア機能が下がり、外の刺激が入りこみやすくなります。また、ストレスを強く感じていた時期は、壊れたバリアが元に戻るのが遅れたという結果もあります。

どのきっかけも、角層のすき間の脂と水分を減らす方向に働くと考えるとわかりやすいです。

ふだんのケアは、保湿とこすらないことの2つ

肌荒れを防ぐふだんのケアは、うるおいを保つことと、こすらないことの2つです。角層の水分が多い状態を保つと肌がやわらかくなり、古い角層がスムーズにはがれていくからです。

うるおいを保つ役目は、グリセリンなどの保湿剤と、皮脂の代わりになる油分がになっています。洗うときは、ゴシゴシこすらずやさしく洗い、すすぎは水やぬるま湯を顔にかけるようにし、拭くときもタオルでおさえるのが基本です。

肌荒れを防ぐ洗い方と保湿は、どの段階でもこすらないのが基本です。

こすらず
洗う
水で
すすぐ
タオルで
おさえる
保湿
する

皮膚科医の解説でも、化粧品で肌トラブルが起きる要因として、使いすぎ、擦り込み、重ね塗りが挙げられています。日差しもきっかけになるので、日焼け止めも肌荒れを防ぐ手段のひとつです。薬用の日やけ止めには、「日やけ・雪やけによる肌あれを防ぐ」という効能が認められています。

初めて使う化粧品や、顔など広い範囲に塗るものは、二の腕の内側など目立たない場所に小さく試し塗りしてから使うと安心です。これは自分でできる確認で、医療機関で受けるパッチテストという検査とは別のものです。ケアは、うるおいを足して、刺激を減らすと覚えておけば十分です。

赤み・かゆみ・痛みが出たら、使うのをやめて皮膚科へ

かさつきや粉ふきを超えて、赤み、ぶつぶつ、ジクジク、かゆみや痛みが出てきたら、化粧品で様子を見る段階ではありません。それは肌荒れではなく、かぶれかもしれないからです。

かぶれは接触皮膚炎ともいい、外から肌にふれた物質で起きる湿疹の反応です。湿疹は、かゆみやヒリヒリ感を伴う炎症で、赤い斑点、ぶつぶつ、水ぶくれなどが混ざってジクジクし、長引くとごわごわした皮膚になる、皮膚の病気の総称です。

かぶれには、刺激性とアレルギー性があります。刺激性は誰にでも起こり、主に痛みを感じます。刺激が強ければ使ってすぐから数時間のうちに、弱い刺激なら何度も使ったあとに出てきます。アレルギー性は、特定の成分にアレルギーができた人にだけ起こり、主にかゆみが出ます。初めてかぶれる場合は使い始めて1週間以上たってから出ることがあり、すでにアレルギーのある成分なら使って2日後ごろから出ます。数日使って平気でも、あとから出ることがあるのです。

使うのをやめる目安は、化粧品の注意書きにある、赤み、はれ、かゆみ、刺激、色抜け、黒ずみなどが出たとき、そして塗った肌に直射日光が当たって同じような変化が出たときです。そのまま使い続けると症状を悪化させることがあるので、皮膚科専門医などに相談します。傷やはれもの、湿疹など、すでに異常がある場所には、はじめから使わないことになっています。

皮膚科では、原因の物質や刺激を見つけて遠ざけることがいちばん大切とされ、かゆみや炎症を抑えるにはステロイドの塗り薬が使われます。異変を感じたら使うのをやめ、続くなら皮膚科へ、が基本の流れです。使うのをやめたあとの相談先や原因の調べ方も、知っておくと落ち着いて動けます。

化粧品は「肌荒れを防ぐ」、薬用化粧品は「肌あれ。あれ性。」

「肌荒れに」と書かれた化粧品を見ると、使えば荒れた肌が元に戻るように思いますよね。でも、化粧品も薬用化粧品も、うたえるのは肌荒れを防ぐ側の言葉です。どちらも、国が認めた効能の範囲までしか表示できないからです。

化粧品の効能は厚生労働省が定める56項目で、肌荒れに関わるものには「肌荒れを防ぐ」「肌のキメを整える」のほか、皮膚の乾燥を防ぐ、皮膚を保護するなどがあります。どれも、防ぐ、整える、保つといった言葉です。

医薬部外品の薬用化粧品では、化粧水、クリーム、乳液、パックなどで認められる効能は「肌あれ。あれ性。」という名詞だけの言葉です。防ぐという言葉がつくのは、薬用の日やけ止めの「日やけ・雪やけによる肌あれを防ぐ」と、消炎剤を主剤にした薬用石けんの「皮膚の清浄、にきび・かみそりまけ及び肌あれを防ぐ」です。

承認された効能を超える表現は、はっきり言っても遠回しに言っても広告に使えません。薬用化粧品を選ぶときは、パッケージに医薬部外品と書かれているかを見ると確実です。

成分で見るなら、医薬部外品の有効成分と保湿剤

肌荒れに関係する成分は、医薬部外品の有効成分と、化粧品の保湿剤・油分に分けて見ると整理しやすいです。区分によって、言える効能が違うからです。

どの成分も、荒れた肌を元に戻すためのものではなく、荒れにくい状態を保つためのものです。赤みやかゆみ、ぶつぶつがあるときは、成分を探すより先に皮膚科に相談しましょう。

まとめ

肌荒れは、乾燥や刺激で角層のうるおいが崩れているときの姿です。守るケアで様子を見てよい段階と、皮膚科に任せる段階を分けて考えてみてください。

よくある質問

肌荒れは病気ですか?

病気の名前ではありません。肌の表面のきめが乱れて、かさつきや粉ふきが目に見える状態をまとめて呼ぶ言葉です。肌の中では弱い炎症が起きています。

肌荒れで粉をふくのはなぜですか?

角層のすき間の脂と水分が減って弱い炎症が起き、表皮の細胞が異常に増えようとして、育ちきらない角層の細胞が押し上げられるためです。

肌荒れの原因は何ですか?

乾燥、紫外線、刺激のある物質、こすれなどの物理的な刺激が主なきっかけです。冬に起きやすく、刺激を受けてから数時間から数日後に出てきます。

化粧品と薬用化粧品では、肌荒れの効能はどう違いますか?

化粧品は「肌荒れを防ぐ」、薬用の化粧水やクリームは「肌あれ。あれ性。」という言葉です。どちらも国が認めた効能の範囲までしか表示できません。

肌荒れとかぶれはどう違いますか?

かぶれは肌にふれた物で起きる湿疹で、皮膚の病気です。赤み、ぶつぶつ、ジクジク、かゆみや痛みが出たら、化粧品で様子を見る段階ではありません。

化粧品で肌荒れしたらどうすればいいですか?

使うのをやめ、症状が続くなら皮膚科に相談します。赤み、はれ、かゆみ、刺激、色抜け、黒ずみなどが出たときが、使うのをやめる目安です。

この記事で参照した情報

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この記事を書いた人:あるコスメオタク日本化粧品検定1級

中央大学大学院に通う大学院生。韓国コスメが好きすぎて、気になったアイテムは自腹で試して回っている一消費者です。スキンケアと、成分・制度の背景を調べるのが好きです。公的資料やメーカーの公式情報にあたって、「化粧品にできること・できないこと」を分けて書くことを心がけています。(運営方針)

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